『親バカ青春白書』笑いの裏側にある重要なメッセージ 新垣結衣の母性も毎回の見どころに

『オヤハル』笑いの裏側にあるメッセージ

 おおよそのドラマのフォーマットが見えてきた第2話。そのフォーマットの一つの要素となるのが、毎週ガタローの回想の中で登場すると思われる亡き妻・幸子(新垣結衣)の存在だ。

 「さくらの方が惚れちゃってる場合」と悩むガタローは、驚くべきことにそのケースを想定して生前の幸子に相談していた。「今からそんな心配? そんなのさくらを信じるしかないんじゃない?」とガタローの目を見て答える幸子。第1話に引き続き、ガタロー視点でのどアップである。心配性なガタローに呆れ顔の幸子は、一休さんのトンチのように「さくらはバカなんかじゃない」(ガタロー)、「ほら安心だ」(幸子)と話を導いていく。

 第1話と合わせても、数分と短い出演時間ながら、母性溢れる太陽のようなその性格が見えてくる。何より、物語を全てかっさらっていくほどの可愛さのインパクトを残す新垣結衣、恐るべしだ。また、ガタローと霊媒師の会話の中で、幸子はさくらが7歳の時に病気で亡くなっていること。温かな守護霊としてさくらに憑いていることも明らかになった。ベビーベッドで眠るさくらは、第3話の予告では幼稚園児ほどに大きくなっており、回を重ねる毎にさくらが成長し、そして幸子の死に近づいていくこととなるのだろう。

 また、毎話恒例となる『今日から俺は!!』(日本テレビ系)からのゲストとして、天文部の先輩役で鈴木伸之、先述した霊媒師役でじろう(シソンヌ)、医者役で長谷川忍(シソンヌ)が登場した。特に、どデカイ声量で知られるじろうの駄々っ子満載のアドリブは、中川大志も下を向いて笑ってしまうほどの爆笑シーンに。福田雄一の演出が色濃く表れた場面となった。

 第3話では、さくらと寛子(今田美桜)が学園祭で開催されるミスコンに挑戦。底辺YouTuberの根来(戸塚純貴)が、まさかのさくらに告白。「私でよければ」と受け入れるさくら、「俺じゃなかったんだ」と呆然とするハタケ。何か、大どんでん返しが起こりそうな予感がする。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

■放送情報
『親バカ青春白書』
日本テレビ系にて、毎週日曜22:30〜放送
出演:ムロツヨシ、永野芽郁、中川大志、今田美桜、戸塚純貴、小野花梨、谷口翔太、野間口徹、新垣結衣ほか
脚本統括・演出:福田雄一
脚本:穴吹一朗ほか
チーフプロデューサー:池田健司
プロデューサー:高明希、鈴木大造(クレデウス)
協力プロデューサー:白石香織(AX-ON)
制作協力:AX-ON
製作著作:日本テレビ
(c)日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/oyabaka/
公式Twitter:@oyabaka_ntv

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