『MOTHER マザー』で鮮烈なデビュー 柳楽優弥を彷彿とさせる新人、奥平大兼の可能性

『MOTHER マザー』奥平大兼の可能性

 本作の中ではどこか危うげで繊細な雰囲気を漂わせている奥平だが、素顔は東京都出身、2003年生まれの16歳。作品の番宣でニュース番組等に登場した際は、年相応の無邪気な表情も見せ、話題となっている。『スッキリ』(日本テレビ系・月~金8:00~)では、水曜恒例の「HARUNAまとめ」で話題の新人として初の生出演。演技への思いや撮影の振り返りに交え、空手少年だった子供の頃や好きなお笑い芸人の話題も飛び出し、MCの加藤浩次らからも大いに称賛された。番組を見た視聴者からは「飾らない感じがいい」「トークがしっかりしていて好感が持てる」などの声が相次ぎ、これからの活動にも期待が寄せられている。『MOTHER マザー』に出演する以前は、演技に特段の興味はなかったそうだが、「実際にやってみたらすごく楽しくて。撮影が終わってから今後も俳優のお仕事を頑張ろうと思いました」(参考:長澤まさみ×阿部サダヲ×奥平大兼の3人が挑んだ難役の裏側 映画『MOTHER マザー』を語り合う)とコメント。早くもその魅力に取り憑かれたようだ。

 今後の出演作などはまだ発表されていないが、本作を機に続々とオファーが舞い込んでいるのは想像に難くない。果たしてどのように成長していくのか、将来が楽しみな俳優のひとりである。

■渡部あきこ
編集者/フリーライター。映画、アニメ、漫画、ゲーム、音楽などカルチャー全般から旅、日本酒、伝統文化まで幅広く執筆。福島県在住。

■公開情報
『MOTHER マザー』
TOHOシネマズ 日比谷ほかにて公開中
出演:長澤まさみ、阿部サダヲ、奥平大兼、夏帆、皆川猿時、仲野太賀、木野花
監督:大森立嗣
脚本:大森立嗣、港岳彦
音楽:岩代太郎
企画・製作・エグゼクティブプロデューサー:河村光庸
配給:スターサンズ、KADOKAWA
(c)2020「MOTHER」製作委員会
公式サイト:mother2020.jp

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