中国で人気の東野圭吾、映像化はどこまで進む? 中国版第1作『容疑者Xの献身』から紐解く

 東野圭吾の作品は他にも『プラチナデータ』、『美しい凶器』、『ブルータスの心臓』、『怪しい人びと』、『白馬山荘殺人事件』、『犯人のいない殺人の夜』、『11文字の殺人』、『ダイイング・アイ』、『カッコウの卵は誰のもの』、『片思い』などの版権が中国ですでに買われており、映像化などの機会を待っている。だがこれらが世に出るのはまだ先になるだろう。映画監督ジャ・ジャンクーが設立した映画会社「暖流」が『パラドックス13』を映画化するという話題は2015年に出ていたが、撮影を開始したという話はまだ聞かない。

 様々な理由で製作がスムーズに行っていないようだが、東野圭吾と製作陣たちのこだわりが見られる中国版の映画やドラマは機会があったらぜひとも観てほしい。

■阿井幸作
1984年7月生まれ、北海道釧路町出身。2007年から中国北京市在住。ライター、翻訳家。中国の最新のミステリーやサブカルの関連情報を現地から日本に紹介する。翻訳ミステリー大賞シンジケートでコラム・中国ミステリの煮込みを連載。
訳書:『あの頃、君を追いかけた』』(九把刀・著/阿井幸作、泉京鹿・訳/講談社)、『知能犯之罠』(紫金陳・著/阿井幸作・訳/行舟文化)。Twitter

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