『エール』唐沢寿明、菊池桃子、佐久本宝、三者三様の愛の形 再びの福島編へ

『エール』古山家、三者三様の愛の形

 そんな古山家の一体感を味わったのが、昨年12月にNHK放送センターで開かれた『エール』スタジオ取材会でのこと(参考:窪田正孝、次回朝ドラ『エール』の“一体感”をアピール 父役・唐沢寿明からは「NHKの看板」の声)。浩二を演じる佐久本宝は、会見前に泣くシーンの収録があったというが、今振り返ると、これは先述した浩二が裕一への憎しみを露わにしていたシーンだったのではないだろうか。見ていてもつらく、苦しい場面が多い佐久本を、キャスト陣はあえてからかっていると菊池はインタビューの中で話しているが、この会見の日も、窪田正孝をはじめ、唐沢寿明にも冗談交じりにいじられている姿が印象的であった。

2019年12月『エール』スタジオ取材会のときの様子

 『あさイチ』(NHK総合)の「プレミアムトーク」出演時、唐沢が明かしていた咄嗟のアドリブも、現場を盛り上げる一つの要素。何かとシリアスな場面が多い古山家だが、それは出演者たちのチームワークがあって成り立つのだと感じられる。

 一つの節目を迎える裕一の人生が描かれるという第11週。様々な家族の愛の形に包まれながら、裕一は再び福島と向き合うこととなる。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

■放送情報
連続テレビ小説『エール』
2020年3月30日(月)〜9月26日(土)(予定)
総合:午前8:00〜8:15、(再放送)12:45〜13:00
BSプレミアム・BS4K:7:30〜7:45、(再放送)11:00〜11:15
※土曜は1週間を振り返り
出演:窪田正孝、二階堂ふみ、薬師丸ひろ子、菊池桃子、光石研、中村蒼、山崎育三郎、森山直太朗、佐久本宝、松井玲奈、森七菜、柴咲コウ、風間杜夫、唐沢寿明ほか
制作統括:土屋勝裕
プロデューサー:小西千栄子、小林泰子、土居美希
演出:吉田照幸、松園武大ほか
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/yell/

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