『ノーサイド・ゲーム』に揃った多彩な面々 眞栄田郷敦、廣瀬俊朗らアストロズメンバーを振り返る

『ノーサイド・ゲーム』アストロズを振り返る

 高橋や佳久以外にも、対戦相手ブレイブスのスクラムハーフとして、ジャパンラグビートップリーグ「パナソニック ワイルドナイツ」の選手たちとゲスト出演した濱田岳など、芸能界を横断してラガーマンが集結した『ノーサイド・ゲーム』。忘れてはならないのが不動の司令塔・浜畑譲を演じた廣瀬敏朗だろう。本作で俳優デビューを飾った廣瀬は元ラグビー日本代表主将。ラグビーワールドカップ2015大会ではヘッドコーチのエディー・ジョーンズにキャプテンを解任されるも、対戦相手の研究や応援VTRの制作などでチームを鼓舞し、南アフリカ戦の勝利をもたらしたことでも知られる。

 『ノーサイド・ゲーム』では、アストロズの中心選手として新任GMの君嶋とぶつかり合いながらチームをひとつにまとめ、七尾を不動のスタンドオフに育て上げる。役者初挑戦と思えない肝の据わった演技には、放送当時、驚きと賞賛が寄せられた。起業家としても活躍する文武両道の廣瀬だが、俳優再登板にも期待したい。

 アストロズが掲げる攻撃ラグビーを具現化するために呼び寄せられたのは、元日本代表の天野義久や齊藤祐也などラグビーファン垂涎のラインナップだ。本業が俳優やスポーツ以外の出演者にも妥協のないクオリティが求められる中で、それに応えてみせたのが林家たま平とコージである。それぞれ落語家また漫才コンビのブリリアン(当時)として笑いのフィールドで才能を発揮する2人も、競技経験を活かしてアストロズのレギュラーとして奮闘。たま平演じる佐々の里村との一騎打ちや、君嶋の息子・博人(市川右近)との心温まる交流、タックルの猛特訓をする友部役のコージを記憶している視聴者も多いだろう。

 その後の両者の活躍は、たま平が恋愛バラエティ『ダブルベッド SEVEN DAY LOVER』(TBS系)に出演。コージは今年3月のブリリアン解散後、アメフトの競技熱が再燃し、日本社会人Xリーグ所属「みらいふ福岡SUNS」に新規加入が決定するなど各分野で話題を振りまいている。

 炎天下のフィールドで白熱のラグビーシーンを再現したアストロズメンバーたち。その雄姿を目に焼き付けながら、再集結する日を待ちたい。

■石河コウヘイ
エンタメライター、「じっちゃんの名にかけて」。東京辺境で音楽やドラマについての文章を書いています。ブログtwitter

■放送情報
『ノーサイド・ゲーム特別編』
TBS系にて、5月10日(日)20:00~21:54
出演:大泉洋、松たか子、上川隆也ほか
ナレーション:大泉洋
原作:池井戸潤『ノーサイド・ゲーム』(ダイヤモンド社刊)
演出:福澤克雄、田中健太、平野俊一ほか
プロデューサー:伊與田英徳
協力プロデューサー:川嶋龍太郎
製作著作:TBS
(c)TBS

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