千葉雄大、キュートで雅な光源氏がハマり役! 個性を解き放ったコメディ演技でさらなる実力発揮

千葉雄大、キュートで雅な光源氏がハマり役!

 光源氏の笑顔も涙もものにしている千葉。現在31歳の千葉は、2009年の『天装戦隊ゴセイジャー』(テレビ朝日系)のゴセイレッド役で俳優デビューを果たした。そして、ドラマ『きょうは会社休みます。』(日本テレビ系)、連続テレビ小説『わろてんか』(NHK総合)、ドラマ『プリティが多すぎる』(日本テレビ系)、『おっさんずラブ-in the sky-』(テレビ朝日系)、映画『アオハライド』『黒崎くんの言いなりになんてならない』『帝一の國』などで人気を獲得してきた。いわゆるキラキラ系作品や学生役のイメージが強くなりがちな時期もあったが、「自分は腹黒王子」と公言したり、バラエティ番組『久保みねヒャダこじらせナイト』(フジテレビ系)で垣間見せる素顔など、見た目を生かしつつ、単なる可愛い系には埋もれない個性を打ち出してきた。同時に着実に役の幅を広げ、経験を積んで演技力を身に着けてきたのである。

 近年の、同じNHK作品でいえば、BSプレミアムで放送された主演ドラマ『盤上の向日葵』の棋士・上条桂介役では、笑顔を封印し、激しい感情の爆発も見せて、とても今作の光源氏と同じ役者とは思えぬ影を感じさせた。当初のイメージとは全く違った役柄を演じ切れる実力を持ちえた千葉は、自分の個性への自信や、さらには解放へと気持ちを一段上げられたのではないだろうか。そんな今、またとないハマり役、光源氏と出会った。最近の芝居や佇まいを見るに、千葉は正統で美しい光源氏も十分に演じることができる。だが今作では、従来からの武器である「可愛らしい」個性を解き放ち、伸びやかに飛躍することで、芝居の中でも特に難しいと言われるコメディ演技で、さらに実力を磨いている。

 4月18日に放送の第3話(第三絵巻)「だいえっとはお好き?」では、甘いスイーツに夢中になり太り気味になった光源氏が、沙織と一緒にダイエットを始めるとともに、元いた世界へ戻るべく試行錯誤を繰り返す。本作のスタートにあたり、公式サイトで、「愛される作品を目指してスペクタクルな仕掛けも借りつつ、超ド真面目に演じます」とコメントしている千葉。純粋で天然、クスリと笑える光源氏がくれる温かさの力は、とかく沈みがちな今、とても大きい。

■望月ふみ
70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆している。親類縁者で唯一の映画好きとして育った突然変異。

■放送情報
よるドラ『いいね!光源氏くん』
NHK総合にて、毎週土曜23:30〜(29分・全8回)
出演:千葉雄大、伊藤沙莉、桐山漣、入山杏奈、神尾楓珠、小手伸也ほか
原作:えすとえむ
脚本:あべ美佳
音楽:小畑貴裕
演出:小中和哉 田中諭
制作統括:管原浩(NHK)、竹内敬明(テイク・ファイブ)
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/drama/yoru/hikarugenji/
公式Twitter:https://twitter.com/nhk_purpleamore

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