公開延期になってもテレビで宣伝をする役者たち コロナショックが暴くイビツな慣習

 また、これまで外国映画では海外から公開を数ヶ月遅らせてでも国内向けのプロモーション計画を立ててきた大手配給会社だが、これだけ先のスケジュールの見通しが立たない状況が続けば、ワイドショーやスポーツ新聞での露出目当てに作品にまったく関係のないテレビタレントを起用してきた、これまでのプロモーションのあり方も見直されていくことになるのではないか?

 先週に続いて、映画興行において「明るいニュースは一つもない」。しかし、特にメジャー作品のプロモーションの方法において、そのイビツな慣習すべてが元の通りに戻ればいいのかどうかは、また別の話だ。

■宇野維正
映画・音楽ジャーナリスト。「装苑」「GLOW」「メルカリマガジン」などで対談や批評やコラムを連載中。著書『1998年の宇多田ヒカル』(新潮社)、『くるりのこと』(新潮社)、『小沢健二の帰還』(岩波書店)、『日本代表とMr.Children』(ソル・メディア)。最新刊『2010s』(新潮社)発売中。Twitter

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