亀梨和也と山下智久の絶妙なコンビ感が再び 『野ブタ。をプロデュース』特別編放送に寄せて

 本作の主題歌「青春アミーゴ」を大ヒットさせた、亀梨と山下の2人は、国民的知名度を獲得した。そして2017年に放送された『ボク、運命の人です。』(日本テレビ系)では、亀梨と山下が再共演を果たし、「亀と山P」名義で主題歌「背中越しのチャンス」を担当した。

「亀梨さんと山下さんはのちのテレビ番組で、当時は反抗期だったと振り返っています。山下さんに至っては、監督の言うことを一切聞かず、彰の役柄は、本来意図されていたキャラクターとは全然違うものになっていたと明かしていました。放送当時は、彼らの良いところが全面に押し出されていましたが、彼らも成長し今のポジションを確立したことで、その裏話が少しずつ出されてきたんです。何年か経って『今だから言える』が続いてきて、2020年に亀と山Pとしてアルバムを発売し再始動するタイミングなので、改めて『野ブタ。をプロデュース』は長く愛されてきたドラマなんだなと感じます」

 日本テレビの土曜ドラマ枠では、2005年に『ごくせん』『女王の教室』と大きく話題になった学園ドラマが放送された。佐藤氏は続ける。

「『女王の教室』『ごくせん』と学園ドラマをヒットさせていた流れで、本作が放送されたのも大きかった。学園ドラマというと、『金八先生』(TBS系)に代表されるような社会派路線の作品が多くありましたが、学園ラブコメのような作品は『花より男子』(TBS系)をはじめ、ジャニーズがけん引してきたところがありました。当時は、小中高生の女の子がみんなで共有して観るべき作品という空気感が、『野ブタ。をプロデュース』にはありました」

 最後に佐藤氏は、2020年に再放送されることで当時とは違う楽しみ方ができると指摘する。

「放送当時から15年が経過しており、当時リアルタイムで楽しんでいた世代の中には結婚して、小学生の女の子を持つ方も多くいらっしゃいます。そういった女性が子どもと一緒に2世代で楽しめるドラマになっているのは、当時とはまた違った面白さですよね。娘世代にとっては、前情報がない状態で観れると思うし、今のジャニーズなら修二と彰を誰がやってほしいかという話でも盛り上がれる。主題歌の「青春アミーゴ」はSexyZoneの中島健人さんと菊池風磨さんをはじめ、ジャニーズの後輩によって歌い継がれているんです。放送延期になってしまいましたが、ちょうど同じ土曜ドラマ枠で放送される『未満警察 ミッドナイトランナー』の中島さんと平野紫耀(King & Prince)のように、次世代の修二と彰を探す見方をしてみても面白いのではないでしょうか」

■放送情報
『野ブタ。をプロデュース』特別編
日本テレビ系にて放送
第1話:4月11日(土)22:00〜22:54
第2話:4月18日(土)22:00〜22:54
出演:亀梨和也、山下智久ほか
脚本 : 木皿泉
原作 : 『野ブタ。をプロデュース』白岩玄(河出書房新社)
音楽 : 池頼広
チーフプロデューサー : 池田健司
プロデューサー : 河野英裕、能勢荘志
演出 : 岩本仁志、北川敬一、佐久間紀佳
制作協力 : トータルメディアコミュニケーション
制作著作 : 日本テレビ
(c)日本テレビ

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