期待の新作はいずれも低調なスタート 先の見えない国内映画興行

先の見えない国内映画興行

 新型コロナウイルスの影響は、期待作の相次ぐ公開延期や撮影中断だけでなく、世界規模で映画興行そのものの今後のあり方を大きく変えてしまうことになるだろう。冒頭に引用した昨日の会見で、小池都知事はエンターテインメント業界への補償案を何一つ具体的に示すことなく、今後の「週末の外出」に対してはっきりと自粛の要請をした。ライブ興行やスポーツ興行と違って、一応映画館の閉鎖だけは一部地域を除いて免れて、ここまで低空飛行を続けてきた映画興行だが、本当の底は今週末以降にやってくるだろう。この国のエンターテインメント産業は完全に闇の中だ。

■宇野維正
映画・音楽ジャーナリスト。「装苑」「GLOW」「メルカリマガジン」などで対談や批評やコラムを連載中。著書『1998年の宇多田ヒカル』(新潮社)、『くるりのこと』(新潮社)、『小沢健二の帰還』(岩波書店)、『日本代表とMr.Children』(ソル・メディア)。最新刊『2010s』(新潮社)発売中。Twitter

■公開情報
『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』
全国公開中
出演:マーゴット・ロビー、メアリー・エリザベス・ウィンステッド、ロージー・ペレス、ジャーニー・スモレット=ベル、ユアン・マクレガー
監督:キャシー・ヤン
プロデューサー:マーゴット・ロビー
配給:ワーナー・ブラザース映画
(c)2020 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved. BIRDS OF PREY and all related characters and indicia c&TM DC Comics.
公式サイト:http://wwws.warnerbros.co.jp/harleyquinn-movie/

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「興行成績一刀両断」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる