『絶対零度』森永悠希の熱演に涙せずにはいられない ドラマ初出演の粗品も物語のキーパーソンに

『絶対零度』森永悠希の熱演に涙

 また、メイン回となる人物は、未来軸でも登場するのが毎回のパターンとなってきている。右肩を怪我した門田(粗品)がトンネルを疾走し、その先に待っているのが吉岡。2人は同期でライバルであり、特に門田が吉岡を見下している。吉岡を見るや否や、門田は拳を振りかざし、殴りかかろうとするところで場面は真っ暗に。門田は“井沢潰し”による曽根崎(浜田学)からの圧力に酷く焦りを覚えており、結果、捜査途中に犯人に殴打されるという失態を犯している。暴走気味の門田もまた物語のキーパーソンとなった。

 さらに、恋仲であった篠田(高杉真宙)が小田切に思いを告げる。「僕と付き合ってくれませんか」という告白に満面の笑みを浮かべる小田切。しかし、2人の幸せは長くは続くことはなく、撮影した小田切の写真に必ず怪しい男の姿があることに気づいた篠田は、未来で腹部から大量の血を流し倒れているところを小田切に発見される。篠田が電話越しに小田切に伝えたかったこととは何だったのか。

 物語が折り返しを過ぎ、気になるのは未来と過去を行き来しながら、謎だけがひたすら増えていっているということ。“X DAY”とされる東京サミットへのカウントダウンも、第6話で「34日」となり、最終回は確実に近づいてきている。香坂の死、小田切の依願退職など、すでに明かされている未来に、今の時間軸がどのようにして重なっていくのか。その瞬間は刻一刻と迫っている。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

■放送情報
『絶対零度~未然犯罪潜入捜査~』
フジテレビ系にて、毎週月曜21:00~21:54放送
出演:沢村一樹、横山裕、本田翼、森永悠希、高杉真宙、上杉柊平、マギー、粗品(霜降り明星)、水野美紀、柄本明ほか
脚本:浜田秀哉
企画:稲葉直人
プロデュース:永井麗子、関本純一
演出:石川淳一、品田俊介ほか
制作:フジテレビ
制作著作:共同テレビ
(c)フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/zettaireido/

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