『スカーレット』戸田恵梨香の“後悔”の表情が胸を刺す 失ってから初めて気づく大切なもの

『スカーレット』喜美子の“後悔”が胸を刺す

 優しく微笑む武志に、喜美子も微笑み返すが、胸中は八郎という大事なものをなくしたことに絶望していた。それは、信作をはじめとした大野家も八郎と武志の関係性を後押ししていたこと、喜美子の気持ちも考えて黙っていたことが、拍車をかけている。なおかつ、そのことに気づかされるのが、息子の武志という現実。それが八郎との“男と女”という関係性を投げ捨ててまで、女性陶芸家としての道を選んだ喜美子の覚悟の代償だった。

 第19週「春は出会いの季節」では、昭和54年春、喜美子とマツ(富田靖子)、直子(桜庭ななみ)、百合子(福田麻由子)が母屋の縁側で談笑をする姿。さらに、時が過ぎ、新キャストも続々と登場する。武志は、信楽の窯業研究所の研究生となり、そこで新たに掛井(尾上寛之)、真奈(松田るか)が姿を見せる。すでに発表されていた、喜美子に影響を与えることになる元女優の小池アンリ(烏丸せつこ)も第19週で登場。『スカーレット』も残り2カ月。女性陶芸家としての夢を叶えた喜美子が見つける答え、生き方とは。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

■放送情報
NHK連続テレビ小説『スカーレット』
2019年9月30日(月)〜2020年3月28日(土)放送予定(全150回)
出演:戸田恵梨香、富田靖子、大島優子、林遣都、松下洸平、黒島結菜、伊藤健太郎、福田麻由子、マギー、財前直見ほか
脚本:水橋文美江
制作統括:内田ゆき
プロデューサー:長谷知記、葛西勇也
演出:中島由貴、佐藤譲、鈴木航ほか
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/scarlet/

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