三浦春馬らキャスト陣が新境地を見せた『TWO WEEKS』 5つのチェックポイントを解説

『TWO WEEKS』5つのポイントを解説

3)パンツスーツで奮闘! 芳根京子が検事役で新境地

 朝ドラヒロインも経験し、その実力は折り紙付きの芳根京子が、エリート検事を演じた。小柄で細身な彼女がパンツスーツに身を包み、捜査現場に乗り込んだり高嶋政伸や黒木瞳らベテランと渡り合ったりする姿は初々しくも新鮮だ。楓は父が死んだ事件の真相を追っており、そのために捜査協力を頼んだ女性が殺されたことに責任を感じる。さらには尊敬していた国会議員・早穂子(黒木瞳)のことも疑わなくてはならなくなり……。芳根は、そんなシビアな状況で心を揺らしながらも正義を求めていく楓の成長を瞳の強さで表現している。

4)ナイフを持って戦う磯村勇斗のアサシン・アクション

 磯村勇斗演じる灰谷は、鋭利なナイフを手に握り、一撃必殺のシャープなアクションを見せる。磯村は『仮面ライダーゴースト』などでアクションの経験ありとはいえ、本作のために相当な練習を積んだのではないだろうか。『きのう何食べた?』(テレビ東京系)のほんわかしたジルベールと同一人物とは思えないほどで、結城との戦闘シーンに、手に汗握る緊張感をもたらしている。そして、物語の展開としても、灰谷がなぜ極悪非情の柴崎に忠誠を尽くすのかが謎のひとつになっている。

5)高嶋政伸が安定の悪役ぶりでドラマを盛り上げる

 柴崎は狡猾かつ非情であり、邪魔者を排除するためなら、灰谷らに命じるだけでなく、みずからの手を汚すことにもためらないがない。悪鬼のような男である。これまで悪役も多く演じてきた高嶋が、ここでも主人公にとって倒すべき相手として圧倒的な存在感を発揮。最終回、柴崎が結城を追ってくるシーンは、手に汗握る緊張感のある対決になっている。そして、高嶋はラスト、灰谷の方を振り返って見せる表情で、単なる悪役以上の人間味を表現している。

 ほか、三浦貴大が結城を追う刑事役で、三浦春馬が『逃亡者』のハリソン・フォードならば保安官役のトミー・リー・ジョーンズのようなポジションに。黒木瞳は、ある思いに捕らわれて道を誤ってしまう政治家を、その危うさを含めリアルに演じている。そんなベテランから若手俳優、子役まで、実力派キャストがそろった本作。1月10日には特典としてメイキング映像も収録されたDVD-BOXが発売されるので、その熱演ぶりを改めてチェックしてみたい。

■小田慶子
ライター/編集。「週刊ザテレビジョン」などの編集部を経てフリーランスに。雑誌で日本のドラマ、映画を中心にインタビュー記事などを担当。映画のオフィシャルライターを務めることも。女性の生き方やジェンダーに関する記事も執筆。

■リリース情報
『TWO WEEKS』DVD-BOX
発売中

価格:21,450円(税別)
【DVD仕様】2019年/日本/カラー/本編全467分(全10話)+チェインストーリー64分(全9話)+特典映像95分/16:9LB/片面1層/音声:ドルビーデジタル2.0chステレオ/字幕:バリアフリー日本語(本編のみ)/6枚組(本編ディスク5枚+特典ディスク1枚)
※仕様は変更となる場合がございます。

<特典映像>
・メイキング集
・『ソウルドラマアワード2019』授賞式
・台湾ファンミーティングイベント
・制作発表会見
・タイトルバック撮影風景
・はなちゃん突撃レポート
・オールアップ集

<封入特典>
ブックレット(28P)

出演:三浦春馬、芳根京子、比嘉愛未、三浦貴大、高嶋政伸、黒木瞳ほか
原作:『TWO WEEKS』(c)MBC 脚本:ソ・ヒョンギョン
脚本:山浦雅大、高山直也
音楽:木村秀彬
主題歌:三浦春馬「Fight for your heart」(A-Sketch)
オープニング曲:04 Limited Sazabys 「Montage」(日本コロムビア)
プロデュース:岡光寛子、白石裕菜、平部隆明
演出:本橋圭太、木内健人
制作協力:ホリプロ
制作著作:カンテレ
発売元:カンテレ
販売元:TCエンタテインメント
(c)2020 MBC/ソ・ヒョンギョン/カンテレ

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