『グランメゾン東京』幼い料理人の手が絆をつなぐ 及川光博が見せたほろ苦い決断

『グランメゾン東京』及川光博のほろ苦い決断

 「トップレストラン50」でグランメゾン東京は初エントリーにして10位という快挙を達成、だがエスコフィユを越えることは叶わなかった。相沢はアメリーをエリーゼのもとに返すことを決断する。「アメリーをパリに連れて行ってよ」という相沢の言葉は、自分を信じてくれたのに裏切ってしまったエリーゼに対して、母親としての責任を果たそうとする気持ちを尊重したのだと思う。エリーゼは尾花に「あの人に三ツ星を獲らせてあげて」と言い、アメリーは相沢にエリーゼの言葉を伝える。断たれてしまった絆が、ひとりの幼い料理人の手でふたたびつながった。

 一方、丹後(尾上菊之助)率いるgakuはトップレストラン50で8位を獲得。最先端の技術を用いて未知の味覚を追求するgakuとシンプルに素材の旨味を追求するグランメゾン東京は対照的であり、まさに好敵手と言っていい関係だ。ヒートアップするライバルとの競争の陰で、3年前の事件や人間関係をめぐり、それぞれの思惑が渦巻いていた。そんな中、「お客様のことを理解している料理人は強いんだな」という尾花の言葉に深く頷いた第7話だった。

■石河コウヘイ
エンタメライター、「じっちゃんの名にかけて」。東京辺境で音楽やドラマについての文章を書いています。ブログtwitter

■放送情報
日曜劇場『グランメゾン東京』
TBS系にて、毎週日曜21:00~21:54
出演:木村拓哉、鈴木京香、玉森裕太(Kis-My-Ft2)、尾上菊之助、及川光博、 沢村一樹
脚本:黒岩勉
プロデュース:伊與田英徳、東仲恵吾
演出:塚原あゆ子ほか
製作著作:TBS
(c)TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/grandmaisontokyo/

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