宮沢氷魚はなぜここまで魅力的なのか 『偽装不倫』伴野丈役で見せる、繊細さと大胆さ

『偽装不倫』宮沢氷魚の繊細さと大胆さ

 原作は、『東京タラレバ娘』『海月姫』など代表作を持つ東村アキコの漫画。アラサー女子の理想をこんなにもスマートに体現できる宮沢氷魚の魅力が脚光を浴びている。不倫のようなドロドロとした恋愛関係とは無縁で、嘘をつくようには見えないピュアな印象が強いからこそ、ヒロインに対する態度の裏側にある心情が透けてみえる。

 宮沢の演技は、多くを語らなくても表情から切ない心の内が伝わり、見る者に訴えかけるものがある。思わず現実逃避したくなる水曜日の夜に、多くの女性たちがその笑顔を見るだけで癒されるという、ヒーリング効果のあるイケメンなのだ。

 本作はいよいよ最終回を迎えてしまうが、丈の記憶喪失は偽りなのか、丈と鐘子は本心を伝え合うことができるのか、最後までやきもきさせられると同時にときめきも止まらなそうだ。宮沢氷魚の魅力に注目しつつ、嘘から始まった恋の行き着く先を見届けよう。

■池沢奈々見
恋愛ライター、コラムニスト。

■番組情報
『偽装不倫』
日本テレビ系にて毎週水曜日22時〜放送
原作:東村アキコ
脚本:衛藤凛 
演出:鈴木勇馬、南雲聖一 
出演:杏、宮沢氷魚、瀬戸利樹、MEGUMI、谷原章介、仲間由紀恵ほか
(c)日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/gisouhurin/

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アクター分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる