『なつぞら』広瀬すずが女性アニメーターの“開拓者”に 東洋動画に起きた変革

『なつぞら』東洋動画に起きた変革

 社長への訴えの中で明らかになるのは、なつの、楽がしたいわけでも、お金が欲しいわけでもなく、仕事でもっともっと成長していきたい、いい作品が作りたいというアニメーターとしての尽きない意欲。なつの思いを聞いた山川は、次の作品でなつに作画監督を任せるつもりだったと明かす。作画監督は、『神をつかんだ少年クリフ』で下山が担当した役割であり、なつが務めるとなれば女性で初めての抜擢だ。産休後も社員として仕事を続けられること、さらに作画監督を任命されたなつであったが、「予測もできない未来が君を待っている。恐れず、来週に続けよ」というナレーションの通りに、この先の展開は前途多難な人生が予感される。

 第21週「なつよ、新しい命を迎えよ」では、なつの出産に富士子(松嶋菜々子)や泰樹(草刈正雄)、剛男(藤木直人)が東京へ。さらに、日本に帰ってきた麻子(貫地谷しほり)が再びの登場。「イッキュウさん、またアニメーションを作る気はない?」と誘う麻子の姿が。夫婦の間に大きく立ち塞がる子育て問題と、坂場に訪れるアニメーションへの復帰。なつたち、アニメーターに大きな変革の波がやってくる。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

■放送情報
連続テレビ小説『なつぞら』
4月1日(月)〜全156回
作:大森寿美男
語り:内村光良
出演:広瀬すず、松嶋菜々子、藤木直人/岡田将生、吉沢亮/安田顕、音尾琢真/小林綾子、高畑淳子、草刈正雄ほか
制作統括:磯智明、福岡利武
演出:木村隆文、田中正、渡辺哲也ほか
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/natsuzora/

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