『トイ・ストーリー4』今年最高のオープニング成績を記録 一躍、2019年夏映画の主役に

『トイ・ストーリー4』今年の夏映画の主役に

 本格的な夏休みシーズンの先陣を切って7月12日に公開された 『トイ・ストーリー4』が、爆発的なヒットを飛ばしている。先週末土日2日間の動員は103万1000人、興収は13億7700万円。祝日(海の日)を含む初日から4日間の累計では、すでに動員185万人、興収24億円を突破。今年に入ってから公開されたすべての作品で最も勢いがあるだけでなく、最終興収255億円の『アナと雪の女王』のオープニング3日間の数字も更新して、アニメーション外国映画の歴代ナンバーワンのオープニング成績を記録した。

 1995年に公開(日本公開は1996年)された『トイ・ストーリー』の1作目はピクサーにとって記念すべき初の長編作品であるだけでなく、今ではすっかり当たり前となったフルCGアニメーション作品として、世界で初めて劇場で公開された長編作品でもあった(製作総指揮には当時ピクサーのCEOだった故スティーブ・ジョブズも名を連ねている)。当時の日本での累計興収は約15億円(当時は配給収入での発表のため推定)。その後、2000年日本公開の『トイ・ストーリー2』の累計興収は34.5億円、2010年公開の『トイ・ストーリー3』の累計興行収入は108億円と、作品を追うごとに興収が前作の倍増以上になるという驚異な伸びを示してきた。

 ディズニー本体のアニメーション作品と違って、近年のピクサー作品は『リメンバー・ミー』や『インクレディブル・ファミリー』のように海外で大ヒットした作品も日本では興収50億円あたりが上限で、今回の『トイ・ストーリー4』に関してもそれなりのヒットになるとは見込んでいたものの、ここまでのロケットスタートになることを予想していた人はあまり多くなかったのではないか。個人的には、『トイ・ストーリー』の生みの親であったジョン・ラセターが社内セクハラ行為が原因でピクサーを離れてから初の新作ということも、事前にこのシリーズ続編に対して全幅の信頼を置くことができない理由の一つだった。

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