『集団左遷!!』第2章では福山雅治が銀行の闇に立ち向かう 三上博史のねらいはどこに?

『集団左遷』福山雅治が銀行の闇に立ち向かう

 第7話でマルハシの内紛を暴くきっかけになったのは、日本橋支店に届いた1通の告発メールだった。蒲田支店廃店後、日本橋支店の副支店長に配属された真山(香川照之)がそのメールを片岡に知らせたことから事態は急展開する。告発メールの送り主である元経理部長の上原(モロ師岡)、そして副社長の丸橋太郎(筒井道隆)と相次いで接触した片岡は、真相を追っていちかばちかの賭けに出る。

 片岡と真山が事態解決に奔走する構図を見て、懐かしい気持ちになった視聴者も多かっただろう。第6話でも関連会社に出向した花沢(高橋和也)が融資話を持って蒲田支店を訪れたが、第8話以降でも、かつての蒲田支店メンバーがキーパーソンとして再登場する可能性は十分にあると思われる。

 マルハシの問題をめぐって浮き彫りになったのは日本橋支店にからむ因縁だった。かつて横山と藤田が支店長を務めた日本橋支店は対立する銀行本部の縮図であり、三友の火薬庫といえる存在。はたして火種をはらんだ銀行本部内の対立は日本橋支店に飛び火するのか。常務の隅田(別所哲也)や篠田(須田邦裕)たち融資部の同僚、横山の腹心・鮫島(小手伸也)の動きも気になるところ。さらなる合理化を推し進める方針もあって、三友銀行の状況はまったく予断を許さない。

 そして、第2章でも最大の敵として片岡の前に立ちはだかるのは横山だ。これまでも銀行のためという大義名分を貫いてきた横山だが、本当のところは何を考えているかわからなかった。第7話では横山の抱える闇の深さが随所で垣間見えたが、隠された本心が回を追って明らかになっていくことを期待したい。

■石河コウヘイ
エンタメライター、「じっちゃんの名にかけて」。東京辺境で音楽やドラマについての文章を書いています。ブログtwitter

■放送情報
日曜劇場『集団左遷!!』
TBS系にて、毎週日曜21:00〜21:54放送
出演:福山雅治、香川照之、神木隆之介、中村アン、井之脇海、高橋和也、迫田孝也、増田修一朗、谷口翔太、橋本真実、市村正親、酒向芳、橋爪淳、津嘉山正種、尾美としのり、三上博史、八木亜希子、西田尚美、赤堀雅秋、パパイヤ鈴木
語り手:貫地谷しほり
三友銀行イメージガール:生田絵梨花(乃木坂46)
原作:江波戸哲夫『新装版銀行支店長』『集団左遷』(講談社文庫)
脚本:いずみ吉紘
プロデュース:飯田和孝、中前勇児
演出:平川雄一朗、田中健太
製作著作:TBS
(c)TBS
公式サイト:https://www.tbs.co.jp/shudan-sasen/

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「国内ドラマシーン分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる