玉森裕太が明かす、約4年ぶりの主演映画『パラレルワールド・ラブストーリー』での初体験

玉森裕太が語る、4年ぶり主演映画での初体験

「僕はすぐに諦めて、親友を取っちゃうと思う」

ーー崇史を演じるにあたって、具体的にどのようなアプローチを?

玉森:監督からは、「役以上に自分という人間の内面と向き合ってほしい」と言われたので、まずは自分がどういう人間なのかを考えました。それも今まで考えたことがなかったので、箇条書きでメモに書いていきました。自分の性格や好き嫌い、「自分はこうだけど崇史はこうだな……」みたいなことですね。それも今まで生きてきた29年間の中で初めてやったことかもしれません。それによって、崇史という人間がより明確に見えたと思いますし、あとは現場で監督にその都度いろいろ教えていただきました。

ーー映画の中で崇史は、好きな人と恋人同士の世界と、好きな人の恋人が自分の親友という世界に迷い込むわけですが、玉森さん自身は、親友と好きな人が被った場合、どうするタイプですか?

玉森:僕は速攻引くタイプですね。すぐに諦めます。いろいろ思うことはきっとあると思いますけど、僕は親友を取っちゃうと思います。崇史みたいに「俺の方が先に好きだった」ってなっても、親友と好きな人が付き合ってしまったら、それまた違う話になってきますから。

ーー好きな人と親友が付き合っても、その2人とその後も同じような関係性を築けますか?

玉森:そこは頑張ると思います。めっちゃ顔引きつりながらも、同じような関係性を続けていくんじゃないかな(笑)。

ーー今年2月には北山宏光さんの初主演映画『トラさん~僕が猫になったワケ~』も公開されましたが、メンバー同士でお互いの仕事の話をすることはあるんですか?

玉森:ありますよ。『トラさん~僕が猫になったワケ~』は僕も観て、北山に感想を伝えました。個人的にラストシーンがすごく好きだったので、「あそこすごくよかった」って普通に伝えたら、ものすごく照れ臭そうに「えへ、ありがとっ」って(笑)。結構気持ち悪い顔していましたね(笑)。

ーー(笑)。今回の作品のように玉森さんの出ている作品について、メンバーから何か言われることも?

玉森:いや、僕は聞きたくないんですよ。なので、「言わないで」って言っています(笑)。嫌とかではないんですけど、メンバーに自分のことを言われるのが恥ずかしくてしょうがないんですよね。自分が言うのは大丈夫なんですけど(笑)。

ーー演技をしている時と、Kis-My-Ft2としてグループでの活動をしている時は、何か意識は違うのでしょうか?

玉森:たぶん違うと思います。自分の中で切り替えていると思いますし、テンションや雰囲気も仕事にあわせて作っている気がします。

ーー今回はグループでいる時以上に自分が引っ張っていかなきゃという思いもあった?

玉森:もちろん座長という意識はありながらやっていましたが、僕は分かりやすく「俺に付いてこいよ!」みたいなタイプではないので、特に現場ではそういう感じは出しませんでした。グループの時は特に出していないですけど(笑)。僕はどちらかというと、みんなで作りたいなと思うタイプですね。

ーー今回の作品を通して、ご自身で感じた手応えなどがあれば教えてください。

玉森:お芝居って、やっぱり自分ではない他の誰かの人生を生きられるところに魅力があると思うんです。この作品で演じた崇史もそうでしたが、自分にない考えを持っていたり、自分とは違う生活を送っていたり……それは実際に演じていても、「こういう生き方もいいな」と思えることもありますし、いろいろと学べることも多いんです。いろんな人の人生を生きられるお芝居をたくさん経験することによって、玉森裕太という人間も作り上げられていくと思うので、今後もそういう経験を通して成長できたらなと思っています。

(取材・文=宮川翔)

■公開情報
『パラレルワールド・ラブストーリー』
全国公開中
出演:玉森裕太、吉岡里帆、染谷将太、筒井道隆、美村里江、清水尋也、水間ロン、石田ニコル、田口トモロヲ
原作:東野圭吾『パラレルワールド・ラブストーリー』(講談社文庫)
監督:森義隆
脚本:一雫ライオン
音楽:安川午朗
主題歌:「嫉妬されるべき人生」宇多田ヒカル(Epic Records Japan)
企画・配給:松竹
(c)2019「パラレルワールド・ラブストーリー」製作委員会 (c)東野圭吾/講談社
公式サイト:http://www.parallelworld-lovestory.jp/

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