『なつぞら』比嘉愛未が“東京の母”に? 「文化の開拓者」になつはなれるか

『なつぞら』比嘉愛未が“東京の母”に?

 冒頭に書いた“文化の開拓者”という言葉は、このシーンにおけるマダムたちとの会話の中で出てきたものである。“開拓者”として、フロンティアに立ち続けるということは、一筋縄ではいかないことも多いのかもしれない。ワクワクするようなこともあれば、本当に大変な経験もあるだろう。大地を切り拓いていくことと全く同じである。でも、泰樹(草刈正雄)の「開拓してこい」という言葉を受けて、新たなフィールドに飛び出したなつならば、きっと頑張りぬくことができるはずだ。「ようこそ、“開拓者”の街へ」。マダムのこの言葉は、いよいよ本格的に始まる『なつぞら』の次章の開幕を告げるかのようである。

 その後、なつ達は煙カスミ(戸田恵子)が歌うクラブに訪れたわけであるが、歌の中で「靴磨き」について触れられると、なつはどうしても昔を思い出してしまうようだった。アニメーターとしての物語も楽しみであるが、彼女の兄や妹についても『なつぞら』の重要な要素であるだけに、非常に気になるところである。

(文=國重駿平)

■放送情報
連続テレビ小説『なつぞら』
4月1日(月)〜全156回
作:大森寿美男
語り:内村光良
出演:広瀬すず、松嶋菜々子、藤木直人/岡田将生、吉沢亮/安田顕、音尾琢真/小林綾子、高畑淳子、草刈正雄ほか
制作統括:磯智明、福岡利武
演出:木村隆文、田中正、渡辺哲也ほか
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/natsuzora/

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