『インハンド』清原翔、『なつぞら』照男役とのギャップに視聴者騒然 山下智久とも抜群の相性

『インハンド』清原翔がイメージ覆す怪演

 清原の身長は185cm(『あさイチ』(NHK総合)5月9日放送に出演時の発言より)。その抜群のスタイルでファッション雑誌『MEN'S NON-NO』の専属モデルとしてデビューし、2016年より俳優活動を開始した。映画『HiGH&LOW THE MOVIE』シリーズ、『リベンジgirl』、『PRINCE OF LEGEND』など、数多くの作品でその名を轟かせており、今回『インハンド』の陸上選手という役柄も彼の高身長を存分に生かした配役である。

 素行が悪い野桐は紐倉を見下し、ニヒルな笑みを浮かべる。一見すれば、完全な悪役だ。しかし、清原が公式コメントで「彼は彼なりに色んな思いを抱えているので、深く知るほど熱いものを感じていただけるのではないかと思っています」と語っているように、その周りに嫌悪感を抱かせる態度は天邪鬼な性格からくる表面上のもの。好きなものに対して誰よりもストイックという変人同士、紐倉と惹かれ合うのも面白い。清原は山下と濱田が共演していた『プロポーズ大作戦』(フジテレビ系)が大好きだったというのだから尚更だ。

 また、野桐の陸上レースのシーンを観ていて思い出したのが、『なつぞら』で描かれる照男と天陽(吉沢亮)によるスキー大会。清原や吉沢は、『なつぞら』でのシーンに向けて何度もスキーの練習をしたというが、『インハンド』も同様、事前にストイックな練習が成されているという。『なつぞら』では父・剛男(藤木直人)が一瞬たじろぐ程の熱意をむき出しにする場面があったが、そんな内に秘めた熱さは野桐と照男に共通している部分でもある。

 俳優にとって役を演じる上でのギャップは、観るものに自身の姿を印象付ける一番の近道だ。清原にとって今回の『インハンド』への出演は、朝ドラ俳優から一歩、二歩と次のステップへ踏み出す助走となったはずだ。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

■放送情報
金曜ドラマ『インハンド』
TBS系にて、毎週金曜22:00〜22:54放送
出演:山下智久、濱田岳、菜々緒、藤森慎吾、高橋春織、酒井貴浩、田口トモロヲ、松尾貴史、光石研
原作:朱戸アオ『インハンド』(講談社『イブニング』連載中)
脚本:吉田康弘、田辺茂範、福田哲平
プロデューサー:浅野敦也(TBSスパークル)、佐藤敦司(TBSスパークル)
演出:平野俊一、岡本伸吾、青山貴洋
製作:TBSスパークル、TBS
(c)TBS
公式サイト:http://www.tbs.co.jp/inhand/

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