金子大地が語る、NHKドラマ初主演でゲイの少年役に挑んだ心境 「ここまで役と向き合うのは初めて」

金子大地が語る、ゲイの少年役に挑んだ心境

「どんな人にもあてはまるドラマだと思う」

ーー紗枝とマコトと亮平、純から見てそれぞれのどんな人か教えてください。

金子:マコトさんは、純が出会って惹かれるものがあって好きになった人です。普段はゲイであることを隠して生活していて、でも2人だけは互いに知っている。普段は人に隠している顔が出る関係性だと思いますが、そこにも壁はあるのかなと。

 亮平は幼馴染で何でも話せて小さい時からの思い出もたくさんある。純と亮平というよりも、金子大地と小越勇輝として、仲良くなれたらいいねという話をしました。ゲイであることを隠してはいるけど、親友であることは変わらないという関係だと思います。

 紗枝は腐女子であることを隠していて、純もゲイであることを隠しているから、どこか共通点はあるのかなと思います。それで傷ついた過去もあったりして。純は壁を作っているんですけど、紗枝は純を振り向かせようと、積極的に発信していく役です。自分のことを気にかけてくれるから、紗枝に対して感情表現が出しやすいのかもしれないです。純は「普通の家庭を持ちたい」とも思っているので、その点では「この人だったら自分を変えれるかもしれない」と思わせてくれる女性でもあります。回を重ねることによって、2人の関係性が変わっていくので楽しみにしていてほしいです。

ーー現場で作品について話し合ったりは?

金子:監督やプロデューサーさんには、僕の考えにかなり寄り添ってもらえたと思っています。クランクインインする前にも6〜7回くらいリハーサルをして。みんなこの作品についてすごく考えていたし、それぞれが作品や役に向き合っていて、だからこそ完成できた作品だと思います。

ーー金子さんにとって特別な現場になった?

金子:そうですね。みんなが一つのものに向かっていけるのがすごく嬉しかったです。NHKドラマ初主演のチャンスをいただいて、感謝の思いもありますし、いい作品にしたいという気持ちが強くありました。みんなの人柄もあって現場の雰囲気もよくて、お芝居って楽しいなと思いました。一人じゃ絶対にできないし、みんなそれぞれ熱いものを持っていたと思います。僕自身、ここまで役と向き合うのは初めての経験でした。役者は、表面的な芝居で済むこともあるのかもしれないのですが、それでは、この作品の主演はできなかったと思います。自分の中でずっと忘れられない作品になりました。

ーー第1話を見て、心がふと軽くなるような作品だと感じました。今後、それぞれの関係性がどう変わっていくのか、あるいは変わらないのか、とても楽しみです。

金子:ありがとうございます。ゲイや腐女子の登場人物が出てきますが、どんな人にもあてはまるドラマだと思うんです。理解できない人も出てくるだろうし、実際そういう登場人物もいます。でもやっぱり、純や紗枝みたいな人もいるから、そういう人に何か感じてもらえたらいいなと。僕も原作を読む前は、腐女子やゲイ、LGBTについて考えたことがなかったけど、深く深く考えていくと、いろんなものを感じたし、それをドラマを見た人にも伝えられたらと思います。イメージや先入観、肩書きで人を決めるのはすごく簡単ですが、そうではなく、一人の人間として見ることができれば、ちょっとずつ現実も変わるのではないかと思います。

(取材・文=若田悠希/スタイリスト=Hideaki Tatematsu(TEN10)/ヘアメイク=Emiy)

■放送情報
よるドラ『腐女子、うっかりゲイに告(コク)る。』
NHK総合 毎週(土)夜11時30分から11時59分 (29分・連続8回予定)
原作:浅原ナオト「彼女が好きなものはホモであって僕ではない」
脚本:三浦直之
出演:金子大地 藤野涼子 小越勇輝/安藤玉恵 谷原章介 ほか 
演出:盆子原誠、大嶋慧介、上田明子、野田雄介
プロデューサー:尾崎裕和
制作統括:篠原圭、清水拓哉
写真提供=NHK
公式サイト:https://www.nhk.or.jp/drama/yoru/fujoshi/

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<応募締切>
5月12日(日)

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