初動3日間で6億円突破 『キャプテン・マーベル』、MCU大団円に向けて幸先の良いスタート

『キャプテン・マーベル』幸先の良いスタート

 ちなみに、マーベル後進国である日本(とはいえ、今回の『アベンジャーズ/エンドゲーム』では遂に東京も物語の舞台になるのだが)のしがない一人の映画ジャーナリストである自分の観測範囲ではあるものの、今回の『アベンジャーズ/エンドゲーム』では、2015年に公開された10年ぶりの『スター・ウォーズ』新作『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』以上とも言える、ディズニー史上最高クラス(つまりは映画界全体の史上最高クラスということだが)の戒厳令が敷かれている模様。これまで世界同時公開作であっても本国でのプレミア(その詳細もまだ定かではないが)のタイミングに合わせておこなわれていた国内マスコミ試写もおこなわれない可能性が高いという。同作がネタバレ超厳禁であることは、前作『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』を観た人ならば十分に承知しているはず。動員が初動に偏る傾向があるのは日本のアメコミ映画興行の大きな課題だが、前作以上のとんでもないクライマックスが待っているに違いない『アベンジャーズ/エンドゲーム』に関してはそれも致し方あるまい。初動興収のシリーズ最高記録更新はほぼ間違いのないところ、作品の中身次第によっては、累計興収でもシリーズ最高記録更新への期待が高まる。

■宇野維正
映画・音楽ジャーナリスト。「MUSICA」「装苑」「GLOW」「Rolling Stone Japan」などで対談や批評やコラムを連載中。著書『1998年の宇多田ヒカル』(新潮社)、『くるりのこと』(新潮社)、『小沢健二の帰還』(岩波書店)。最新刊『日本代表とMr.Children』(ソル・メディア)。Twitter

■公開情報
『キャプテン・マーベル』
全国公開中
監督:アンナ・ボーデン、ライアン・フレック
製作:ケヴィン・ファイギ
出演:ブリー・ラーソン、ジュード・ロウ、サミュエル・L・ジャクソン、クラーク・グレッグ
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
(c)Marvel Studios 2019
公式サイト:https://marvel.disney.co.jp/movie/captain-marvel.html

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