北川景子、結婚後は役柄に広がりも? 『フェイクニュース』など“出会い”に恵まれた2018年の活躍

北川景子、2018年活躍を振り返る

 さらに北川は「これまであまり挑戦する機会がなかった」という社会派作品への参加も、2018年の大きな出来事だったと振り返っていた。9月に放送されたドラマスペシャル『指定弁護士』(テレビ朝日系)や、『フェイクニュース』がそれにあたるだろう。『指定弁護士』では、ある代議士の収賄事件の指定弁護士を引き受ける女性を、『フェイクニュース』では、大手新聞社からネットニュースメディアに出向になった記者を演じた。どちらも“社会正義とは”というテーマに、もがき葛藤する人物を正面からストレートに演じた。

『フェイクニュース』(提供=NHK)

 北川はインタビューで「30歳前後に結婚したあたりから、声をかけていただける役の幅が広がってきた」と語ったが、その言葉通り、ここ数年は、多岐にわたるジャンルで、さまざまな顔を見せており、女優としての評価も多面的になってきた。北川自身も“北川景子”という人物としてではなく、役柄として認識されることが女優にとって大切だと語っている。その意味では、2018年に公開およびオンエアされた作品で演じたキャラクターは、どれも劇中内での印象が強く、北川にとっては理想的な役との出会いだったのかもしれない。

 2019年は、2016年に主演を務めた連続ドラマ『家売るオンナ』(日本テレビ系)の続編となる『家売るオンナの逆襲』(日本テレビ系)からスタートする。「家を売ること」に執着する主人公・三軒屋万智は、無表情で機械的でありながら、ここ一番では感情を爆発させるなど、北川の新たな一面を感じさせるキャラクターだった。多忙だったという2018年を乗り切り、一回りも二回りも成長した北川が、本作でどんなキャラクター造形を見せてくれるのか、いまから楽しみでならない。

■磯部正和
雑誌の編集、スポーツ紙を経て映画ライターに。基本的に洋画が好きだが、仕事の関係で、近年は邦画を中心に鑑賞。本当は音楽が一番好き。不世出のギタリスト、ランディ・ローズとの出会いがこの仕事に就いたきっかけ。

■放送情報
『家売るオンナの逆襲』
日本テレビ系にて、2019年1月9日(水)スタート 毎週水曜22時〜放送(初回10分拡大)
出演:北川景子、松田翔太、工藤阿須加、イモトアヤコ、鈴木裕樹、本多力、草川拓弥、長井短、千葉雄大、臼田あさ美、梶原善、仲村トオル
脚本:大石静
主題歌:斉藤和義「アレ」(スピードスターレコーズ)
音楽:得田真裕
演出:猪股隆一、久保田充
チーフプロデューサー:西憲彦
プロデューサー:小田玲奈、柳内久仁子(AXON)
協力プロデューサー:水野葉子
制作会社:AXON
(c)日本テレビ
公式サイト:https://www.ntv.co.jp/ieuru_gyakushu/
公式Twitter:@ieuru2016

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