『中学聖日記』有村架純が見せた名演技 岸谷五朗が岡田健史の父親として伝えたこととは

『中学聖日記』有村架純が見せた名演技

 

 一方、聖がいなくなってしまい、母・愛子への不満を漏らす晶。母・愛子に当たり散らして家を逃げたという康介は晶に、「本当に先生が好きなら、愛子さんに分かってもらえるよう努力しろ。俺みたいに逃げるな。本当に先生が好きなら立派な男になれ」と語る。ずっと探し求めていた父である康介の話は、頑なだった晶の心を開いたと言える。

 そんな中、バンガローハウスに聖が来ないという知らせが入り、雨の中聖を探しに飛び出す晶。聖を見つけた晶は「心配させんなよ」と語気を強め、聖は「ごめんなさい」と小さな声で謝る。その2人のやり取りはもう、教師と生徒ではなく、男女のそれだ。

 2人はバンガローハウスで雨宿りをすることに。どれだけ離れようと思っていても、2人はまた出会ってしまう。「もし黒岩くんと会っていなかったら今でも先生を続けられた。だから、逃げるように離れて……でも、もう分からない。苦しい」「どうしたら忘れられるの? 黒岩くんが好き」と泣きながら告白する有村架純の演技は素晴らしかった。雨の音だけが聞こえる演出も見事だ。2分間という短い間に、『中学聖日記』が描く、恋に落ちてしまうことの苦しさと愛しさが詰まっていたと言える。そして今まで離れようとしてきた2人はキスを交わす。

 終盤では、愛子が聖の母親を訪ねる場面も映し出されていたが、次回予告では聖が愛子に「教師としてではなく、黒岩くんが好きです」と語るシーンも。愛を自覚して離島から戻った2人を、何が待ち受けているのだろうか。

(文=島田怜於)

■公開情報
火曜ドラマ『中学聖日記』
TBS系にて、毎週火曜22:00~23:07放送
出演:有村架純、岡田健史、町田啓太、マキタスポーツ、夏木マリ、友近、吉田羊、夏川結衣、中山咲月
原作:かわかみじゅんこ『中学聖日記』(祥伝社フィールコミックス)
脚本:金子ありさ
演出:塚原あゆ子、竹村謙太郎、坪井敏雄
主題歌:Uru「プロローグ」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
製作:ドリマックス・テレビジョン、TBS
(c)TBS
公式サイト:http://www.tbs.co.jp/chugakuseinikki_tbs/

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