『下町ロケット』神田正輝VS尾上菊之助、直接対決の結果は? “悪役”たちの権力争いが激化

『下町ロケット』ドス黒い権力争いの結末は

 イベント『アグリジャパン』当日、伊丹らの無人農業ロボット・ダーウィンは「走行性能」「作業性能」「安全性能」において問題なくクリアし、集まった農業関係者の喝采を浴びることに。そして後攻のアルファ1は、その巨大な大型ボディが痛手となり、小回りがきかない、作業が荒いとダーウィンに対して一歩及ばず。「安全性能」に至っては、かかしを轢き倒すというあるまじき事態に。さらには、圃場を出ようとしたアルファ1が坂道で暴走し横転するという、悪評の払拭どころかさらに看板に泥を塗ることになってしまったのだ。

 唖然とし、塞ぎ込む的場らに対して、天を仰ぎガッツポーズを決めるダーウィン・プロジェクトの面々。中でも「勝負ありだ。文字どおり帝国重工は地に落ちた」とつぶやき、薄気味悪い笑みを浮かべる伊丹は強烈だ。新潟と岡山で場所は違えど、かつて田んぼ作業を通して生産者に思いを馳せていた伊丹は、岡山の田んぼの真ん中でトラクターが横転するのを見て高笑いしている。きっと伊丹の目には、ダーウィンの先にいる生産者は見えておらず、そこにあるのは復讐の念のみ。やはり伊丹は、モノ作りの精神を忘れてしまった悪に違いないのだ。

 第9話では、アルファ1がなぜ暴走したのかが問題に上がり、原因究明が求められる。そこで残酷にも帝国重工から尻拭いをさせられるのが、開発コードを組んでいる野木。犠牲になる親友に佃、財前道生(吉川晃司)らがどのような行動に出るかが見どころになりそうだ。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

■放送情報
日曜劇場『下町ロケット』
TBS系にて、毎週日曜21:00~21:54放送
出演:阿部寛、土屋太鳳、竹内涼真、立川談春、安田顕、和田聰宏、今野浩喜、中本賢、谷田歩、朝倉あき、真矢ミキ、木下ほうか、恵俊彰、池畑慎之介、倍賞美津子ほか
原作:池井戸潤『下町ロケット ゴースト』(小学館刊)
脚本:丑尾健太郎
プロデューサー:伊與田英徳、峠田浩
演出:福澤克雄、田中健太
(c)TBS
公式サイト:http://www.tbs.co.jp/shitamachi_rocket/

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