ドラッグ中毒から女性のタイプまで 『ヴェノム』トム・ハーディ、意外と知らない12の秘密

トム・ハーディ12の秘密

 2010年のクリストファー・ノーラン監督作『インセプション』でブレイクし、2012年の『ダークナイト ライジング』でバットマンの宿敵ベインを演じて以来、ハリウッドのスター街道を突っ走るトム・ハーディ。イケメンスパイからギャング、格闘家から中年のオッサンまで、幅広いキャラクターを強烈に演じてきた彼が尊敬しているのはカメレオン俳優のゲイリー・オールドマンだそうですが、トムハはゲイリーのような神レベルの演技力に加え、往年の映画スターらしい美貌とカリスマをも併せもつ稀有な俳優。

 2015年には『レヴェナント:蘇えりし者』でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされ、去年もノーラン監督と再タッグを組んだ話題作『ダンケルク』(2017年)に出演し、ただ今公開中の『ヴェノム』は世界で大ヒット! 老若男女問わず愛され、次のジェームズ・ボンドとも囁かれるトムハ、12の秘密を紹介します。

 1:ティーン時代はヤンチャしてた!?

 1977年9月15日生まれで現在41歳のトム・ハーディ。母親は画家で父親はライターとクリエイティブな両親の一人っ子としてロンドンの閑静なエリアで育ちました。小さなころから繊細で想像力豊かだったトムハは、恵まれた中流家庭の子弟が通う寄宿学校に入学しましたが、本人によると「かなり幼いころから反抗的」だったのだとか(※1)。やがて、同学校のスポーツユニフォームや備品を盗んで退学になります。その後、別の私立学校へ転校するも、次第にトムハの素行不良は悪化し、友達と車を盗み銃を所持したところを警察に逮捕されたこともありました。このヤンチャ時代について、「いつもトラブルを起こすばかげて嫌な奴だった。ありのままの自分が嫌で世間に八つ当たりをしていた。愚かでバカだったよ」と本人は語っています(※2)。

2:テレビのモデルコンテストで優勝!

 俳優になりたいと心の中では思っていたものの、トムハが通った寄宿学校では俳優は真っ当な仕事としては見なされていませんでした。とはいえ、GCSEやAレベルといった、大学入学に必要な全国統一試験にも受からなかったトムハは、1998年、当時大人気だった朝のTV番組『The Big Breakfast』の「Find Me a Model」というモデルコンテストで見事優勝します。

 この後、トムハは世界的に有名なモデルエージェンシーと契約し、『Male Vogue』や『Just Seventeen』などの雑誌でモデルを務めましたが、どうしてもモデル業が性に合わなかったのだとか。

3:学校の先輩マイケル・ファスベンダーから役を奪った!?

 俳優になることを志し、Drama Centreという有名なドラマスクールに入学。ドイツ表現主義舞踊の創作者であるルドルフ・フォン・ラバンや分析心理学者であるカール・ユングの理論を基に構築された「character analysis」という演技メソッドを教えるこの学校は、朝10時から夕方5時までみっちりとカリキュラムが組まれ、放課後も舞台のリハーサルが夜の9時まで続いたそう。『オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分』(2013年)での一人芝居や、『レジェンド 狂気の美学』(2015年)での一人二役の演技力は、この訓練から培われたもののよう。

 ピアース・ブロスナンやコリン・ファースをなど演劇人を多数輩出したこの学校には、トムハの2年先輩にマイケル・ファスベンダーがいました。学校一人気者で才能もあったマイケルは、学校の舞台で車イスに座る役のときはそのまま授業でも車イスに座り続けるほどのストイックぶりを見せ付けていたのだとか。後日マイケルとトムハは、スピルバーグ製作総指揮のテレビミニシリーズ『バンド・オブ・ブラザース』(2001年)で共演を果たしますが、『裏切りのサーカス』のリッキー・ター役は、マイケルではなくトムハのほうが獲得したのでした!

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