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宇野維正の興行ランキング一刀両断!

『ハン・ソロ』、『ローグ・ワン』比28%減のスタート 『スター・ウォーズ』の未来を覆う暗雲の深刻度

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 逆に、日本の観客にはそこまで実感はないかもしれないが、今回の『ハン・ソロ』の特にアメリカでの興行的失敗の最大の理由として、自分はマーベル作品の影響が大きいのではないかと考えている。アメリカ国内で歴代興収ナンバー3となった『ブラックパンサー』の公開日が2月16日。同じく歴代興収ナンバー4となった『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の公開が4月27日。2018年は歴代ナンバー3作品とナンバー4作品が連続して出現するという未曾有のメガヒットイヤーで、アメリカ、及び日本以外の世界各国の興行ランキングのトップは5月25日に『ハン・ソロ』が公開されるまで、その前週に公開された『デッドプール2』も含めてマーベル作品一色の状態が続いていた(ちなみに現時点での『ハン・ソロ』は国内で歴代181位、世界で歴代308位にとどまっている)。

 「マーベル作品と『スター・ウォーズ』シリーズは内容的には全然関係ないじゃないか?」という反論もあるだろう。しかし、本当にそうだろうか? 例えば今年の『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』でマーベル・シネマティック・ユニバースに本格的な合流を果たした『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズのキャラクターたち。同シリーズでクリス・プラット演じるピーター・クイル=スター・ロードに、往年のハン・ソロのような不良性の強いお調子者ヒーロー的キャラクターを感じるのは自分だけではないだろう。今や名実ともに『スター・ウォーズ』シリーズを上回る帝国を築き上げたマーベル作品。言うまでもなく、マーベル・シネマティック・ユニバースも『スター・ウォーズ』シリーズも同じディズニー作品である。「最大の敵は身内にあり」ということなのではないか、というのが自分の分析だ。

■宇野維正
映画・音楽ジャーナリスト。「リアルサウンド映画部」「MUSICA」「装苑」「GLOW」「NAVI CARS」「文春オンライン」「Yahoo!」ほかで批評/コラム/対談を連載中。著書『1998年の宇多田ヒカル』(新潮社)、『くるりのこと』(新潮社)、『小沢健二の帰還』(岩波書店)。Twitter

■公開情報
『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』
6月29日(金)全国公開
監督:ロン・ハワード
製作:キャスリーン・ケネディ
出演:オールデン・エアエンライク、ウディ・ハレルソン、エミリア・クラーク、ドナルド・グローヴァー、ヨーナス・スオタモ、ポール・ベタニー
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
(c)2018 Lucasfilm Ltd. All Rights Reserved.
公式サイト:https://starwars.disney.co.jp/movie/hansolo.html

      

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