いよいよ怒涛の最終回へ! 古沢良太脚本『コンフィデンスマンJP』が月9に吹き込んだ新しい風

『コンフィデンスマンJP』月9に新しい風

 そしてもう一つ、本作の画期的な成功がある。「月9と言えば恋愛ドラマ」というのは、今は昔。『HERO』『西遊記』『コード・ブルー』『ガリレオ』と次々に新ジャンルを取り入れていった月9枠であるが、今回の『コンフィデンスマンJP』もこの枠に新しい風を吹き込んだ。古沢は『デート~恋とはどんなものかしら~』で月9初脚本を務めたわけであるが、主要キャストに恋愛要素がほとんど絡まない、いわば“純コメディ”をこの枠に取り入れたのは斬新な試みと言えるだろう。どちらかというと、今回のようなコメディものは深夜枠でコアなファンを狙った作品にありがちなものだが、長澤まさみら主要キャストの“破壊的”な芝居と、先ほど指摘したような古沢脚本の秀逸さが、ゴールデン枠でもなんら違和感なく、世界観を視聴者に受け入れさせる。

第9話『スポーツ編』

 最終回となる第10話では、ボクちゃんがダー子とリチャードの元を去ってしまってから1年後が描かれる。迎えるゲストは佐藤隆太で、戸田菜穂、袴田吉彦、野間口徹らのサプライズ出演も決まっている。ほぼダー子のスイートルームで、古沢の得意とするワンシチュエーション劇が展開されるという最終話。一室の中で、出演者の軽妙な会話と、巧みなトリックが爆発するのが待ち遠しい。

 詳しいキャストやストーリーは現時点では未定ではあるが、映画化も発表された『コンフィデンスマンJP』。最終話とともに、スクリーンでダー子らの暴走ぶりが見られることに期待が高まる。

(文=國重駿平)

■放送情報
『コンフィデンスマンJP』
フジテレビ系にて、毎週月曜21:00~21:54放送
出演:長澤まさみ、東出昌大、小日向文世ほか
脚本:古沢良太
企画:成河広明
プロデュース:草ヶ谷大輔、古郡真也
演出:田中亮、金井紘、三橋利行
制作・著作:フジテレビ
(c)フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/confidenceman_jp/index.html

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