初登場4位『恋は雨上がりのように』 女子高生役の小松菜奈はこれで見納め?

女子高生役の小松菜奈は『恋雨』で見納め?

 ティーンムービー全体の興行的地盤沈下を受けて、一時期に比べたら本数が減ってきたように思えるコミック原作のティーン向け実写作品だが、東宝配給作品だけでも、『坂道のアポロン』(アスミック・エースとの共同配給)、『ちはやふる -結び-』、『となりの怪物くん』に続いて、『恋は雨上がりのように』で今年4作目。依然、ほぼ月イチのペースで公開されている。若い役者の映画界への入り口、新しいスター俳優への登竜門としてのティーンムービーの役割は決して過小評価するべきではないが、小松菜奈、あるいは土屋太鳳といった、人気と実力のともなった20代前半の前途有望な女優をティーンムービーから完全卒業させることも、日本映画の未来にとって重要なことなのではないだろうか。

■宇野維正
映画・音楽ジャーナリスト。「リアルサウンド映画部」「MUSICA」「装苑」「GLOW」「NAVI CARS」「文春オンライン」「Yahoo!」ほかで批評/コラム/対談を連載中。著書『1998年の宇多田ヒカル』(新潮社)、『くるりのこと』(新潮社)、『小沢健二の帰還』(岩波書店)。Twitter

■公開情報
『恋は雨上がりのように』
全国東宝系にて公開中
出演:小松菜奈、大泉洋、清野菜名、磯村勇斗、葉山奨之、松本穂香、山本舞香、濱田マリ、 戸次重幸、吉田羊
原作:眉月じゅん『恋は雨上がりのように』(小学館『週刊ビッグコミックスピリッツ』連載)
監督:永井聡
脚本:坂口理子
音楽:伊藤ゴロー
参加アーティスト:の子/mono(神聖かまってちゃん)、柴田隆浩(忘れらんねえよ)、澤部渡(スカート)
主題歌:「フロントメモリー」鈴木瑛美子×亀田誠治(ワーナーミュージック・ジャパン)
(c)2018映画「恋は雨上がりのように」製作委員会 (c)2014 眉月じゅん/小学館
公式サイト:http://koiame-movie.com/

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