『ママレード・ボーイ』で新たな飛躍へ “岡山の奇跡”桜井日奈子、2018年は挑戦の年に?

桜井日奈子、2018年は挑戦の年に?

 そういった点を踏まえると、今回はひとつのステップとして考え、同じように少女漫画原作映画で秋に公開される『ういらぶ。』への期待が急上昇する。同作で彼女が演じる優羽というキャラクターは、幼なじみたちに過保護に守られながら、片想い相手から言われつづけてきた暴言で自分に自信を失くした超ネガティブヒロインという完全なコメディーリリーフだ。

 バラエティー番組などで見せる素に近い彼女の放つ空気感は、人見知りで感情の浮き沈みが激しいというユニークなもので、まさに優羽というキャラクターがハマる。まだどのような色にも染まりうる若手女優でありながらも、ナチュラルな演技でコメディーを掌握することができるのであれば、“奇跡”というネーミングに違わない唯一無二の強みとなりうることだろう。

■久保田和馬
映画ライター。1989年生まれ。現在、監督業準備中。好きな映画監督は、アラン・レネ、アンドレ・カイヤット、ジャン=ガブリエル・アルビコッコ、ルイス・ブニュエル、ロベール・ブレッソンなど。Twitter

■公開情報
『ママレード・ボーイ』
全国公開中
出演:桜井日奈子、吉沢亮、佐藤大樹、優希美青、筒井道隆、谷原章介、檀れい、中山美穂、寺脇康文、藤原季節、遠藤新菜、竹財輝之助
原作:『ママレード・ボーイ』吉住渉(集英社文庫〈コミック版〉)
監督:廣木隆一
脚本:浅野妙子
音楽:世武裕子
製作:映画「ママレード・ボーイ」製作委員会
制作プロダクション:プラスディー
配給:ワーナー・ブラザース映画
(c)吉住渉/集英社 (c)2018 映画「ママレード・ボーイ」製作委員会
公式サイト:http://marmaladeboy.jp

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アクター分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる