アカデミー賞最有力、『スリー・ビルボード』好発進 賞レースの結果次第ではロングランも?

『スリー・ビルボード』好発進

 例年、日本国内のメディアでアカデミー賞への関心を煽っても、「ノミネート作のほとんどがまだ当分観れないのに盛り上がりようがない」というリアクションが返ってくることがあったが、今年に関してはその心配はなさそうだ。もっとも、熱心な映画ファンの中には『君の名前で僕を呼んで』(4月27日公開)、『ファントム・スレッド』(5月26日公開)、『レディ・バード』(6月公開予定)の4月以降に公開される3作品への期待値が高い人もたくさんいるはず。賞のノミネーションの時期には既に日本公開のスケジュールを決めてなくてはいけないなどの事情があるのは重々承知しているが、この時期、日本の各配給会社には今後もより一層のフレキシブルな対応を期待したい。

■宇野維正
映画・音楽ジャーナリスト。「リアルサウンド映画部」主筆。「MUSICA」「装苑」「GLOW」「NAVI CARS」「文春オンライン」「Yahoo!」ほかで批評/コラム/対談を連載中。著書『1998年の宇多田ヒカル』(新潮社)、『くるりのこと』(新潮社)、『小沢健二の帰還』(岩波書店)。Twitter

■公開情報
『スリー・ビルボード』
全国公開中
監督・脚本・製作:マーティン・マクドナー
出演:フランシス・マクドーマンド、ウディ・ハレルソン、サム・ロックウェル、アビー・コーニッシュ、ジョン・ホークス、ピーター・ディンクレイジ、ルーカス・ヘッジズ
原題:Three Billboards Outside Ebbing, Missouri
配給:20世紀フォックス映画
(c)2017 Twentieth Century Fox
公式サイト:http://www.foxmovies-jp.com/threebillboards/

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「興行成績一刀両断」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる