戸田恵梨香の“情熱”が、有岡大貴の成長へと繋がるーー『コード・ブルー』第6話で描かれた“落胆の向こう側”

戸田恵梨香の情熱が、有岡大貴を成長させる

 寄り添おうと試みたが、結局「全然、寄り添えませんでした」という名取。匠について「俺にとっての彼は、4日前にたまたま診た患者の一人で、その患者が今日は、臓器提供者になった」と本音を漏らす。そして、なんとも言えない表情で「俺は緋山先生が羨ましいです。患者やその家族に寄り添えるのが羨ましい」と続けた。これまで、他人に対して常に一定の距離を保っていた印象の名取。それだけに、彼の本音は成長を物語っていた。“患者に寄り添えない”と“落胆”する名取に、「遠回りすることで、見える景色もある」とかつて自身が田所良昭(児玉清)にかけられた言葉で励ます緋山。

 最後に名取は、匠に向かって「ありがとう。君のおかげで、6人が生きる。君はこんな言葉、いらないかもしれないけど」と声をかけた。決して臓器提供者になるために生きてきたわけじゃない匠。だが、彼の死で、日本中の10歳代から60歳代までの6人の命が救われたのだ。名取がかけた言葉は、そんな彼に誰よりも寄り添った”ものだったのではないだろうか。

 名取自身も、自分に落胆し、心底嫌になったからこそ、変わろうと思えた。そして、かつての緋山も自分に対して何度も落胆し、何度も嫌になったから、立派に成長したのだろう。「落胆は、成長に繋がる」。これから、名取らフェローらはどう変化していくのだろうか。

(文=戸塚安友奈)

■放送情報
『コード・ブルー~ドクターヘリ緊急救命~THE THIRD SEASON』
フジテレビ系にて毎週月曜21:00~放送
出演:山下智久、新垣結衣、戸田恵梨香、比嘉愛未、浅利陽介、有岡大貴(Hey! Say! JUMP)、成田凌、新木優子、馬場ふみか、寺島進、杉本哲太、りょう、安藤政信、椎名桔平ほか
脚本:安達奈緒子
音楽:佐藤直紀
主題歌:Mr.Children「HANABI」(TOY’S FACTORY)
プロデューサー:増本淳
協力プロデューサー:中野利幸
演出:西浦正記(FCC)、葉山浩樹、田中亮
(c)フジテレビ
公式サイト:http://www.fujitv.co.jp/codeblue/index.html

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