“不倫したい男”の二大スター、斎藤工とディーン・フジオカの共通点

斎藤工とディーン・フジオカの共通点

 しかし、ただ単に女性にしどけないだけでは、どこにでもいる助平であり、あの色気は立ち上ってこないはずだ。では、なにが彼らを“女たらし”足らしめているのか? そこで注目したいのが、彼らの文化的な素養である。斎藤工は、映画評論家としても活動するほどのシネフィルであり、ほかにも写真撮影や格闘技を嗜むなど、文武両道の才人だ。一方のディーンもまったく負けていない。ディーンは5言語を話すマルチリンガルで、若い頃には世界を旅して写真を撮り、詩を書いていた。さらにインドネシアでミュージシャンとしても活動し、数々の楽器を弾きこなすほか、中国武術やキックボクシングの心得まであるという。ふたりとも非常に多趣味であり、マニアックといって良いほどの凝り性なのだ。そして、その文化的な素養が品格として漂うからこそ、しどけない振る舞いがギャップとなり、色気として醸し出されるのではないだろうか。実際、『昼顔』の北野裕一郎も、『結婚』の古海健児も、ここぞというところでの知的な振る舞いこそが、女たちを夢中にさせていた。

 決して不倫を勧めるわけではないが、斎藤工やディーン・フジオカのような男性が相手なら、つい道を誤ってしまう女性がいるのも致し方ないのかもしれない。世の男性陣はくれぐれも彼らのような男性に伴侶を奪われぬよう、自身の魅力を磨くことを忘れないでほしい。

(文=松下博夫)

■公開情報
『結婚』
公開中
出演:ディーン・フジオカ、柊子、中村映里子、松本若菜、安藤玉恵、古舘寛治、萬田久子、貫地谷しほり
原作:井上荒野『結婚』(角川文庫刊)
監督:西谷真一
脚本:尾崎将也
主題歌:DEAN FUJIOKA「Permanent Vacation」(A-Sketch)
製作:「結婚」製作委員会
配給:KADOKAWA
(c)2017「結婚」製作委員会
公式サイト:kekkon-movie.jp

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