ティム・バートン作品はジョニー・デップ不在でもヒットする? ポスターに表れる監督のブランド力

ティム・バートンのブランド力を読む

 『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』のポスターでも『シザーハンズ』『チャーリーとチョコレート工場』『アリス・イン・ワンダーランド』の3作品のタイトルが挙げられているように、ティム・バートン監督作品の日本におけるブランド化は、彼の作品の多くに主演してきたジョニー・デップとの二人三脚で築き上げられてきた。そのジョニー・デップはこのところ私生活でも災難続きで、経済誌『Forbes』の「ギャラをもらいすぎている俳優ランキング」(出演作品の興行成績と出演料との比率からデジタルに算出される)の1位という不名誉な称号を2年連続で与えられてしまっている。図らずも今回の『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』のヒットは、ジョニー・デップが出演していなくても、題材次第でティム・バートン監督作品は今でもちゃんとヒットするということを証明したことになる。

■宇野維正
音楽・映画ジャーナリスト。「リアルサウンド映画部」主筆。「MUSICA」「装苑」「GLOW」「NAVI CARS」ほかで批評/コラム/対談を連載中。著書『1998年の宇多田ヒカル』(新潮社)、『くるりのこと』(新潮社)。Twitter

■公開情報
『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』
全国公開中
監督:ティム・バートン
出演:エヴァ・グリーン、エイサ・バターフィールド、サミュエル・L・ジャクソン、エラ・パーネル、ジュディ・デンチ、テレンス・スタンプ
配給:20世紀フォックス映画
(c)2016 Twentieth Century Fox
公式サイト:http://www.foxmovies-jp.com/staypeculiar/

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