木村拓哉主演『A LIFE』は男性社会の“呪い”を描く? 社会派ドラマとしての側面を読む

『A LIFE〜愛しき人〜』第3話レビュー

 このドラマも『逃げ恥』と同じく、“「呪い」を解こうとしている物語”に今のところ見える部分がある。3話であれば、深冬がワーキングマザーという理由で、仕事において足りない0.5を取り戻そうとしてしまう「呪い」が描かれている。

 また、このドラマが解こうとしている「呪い」は、男性にかけられている「呪い」もあるだろう。それは、「出世争いや組織のために生きないといけない」とかけられている呪いである。いまどき、浅野忠信が演じる壮大のように、男性としての「呪い」が強くかけられた人はいるのだろうか、と疑問に思うほどデフォルメされているようにも見えるが、「呪い」から解き放たれている沖田が、壮大や、井川や羽村の呪いを解いていくのだろう。すでに、井川の呪いは解け始めているようにも見える。

■西森路代
ライター。1972年生まれ。大学卒業後、地方テレビ局のOLを経て上京。派遣、編集プロダクション、ラジオディレクターを経てフリーランスライターに。アジアのエンターテイメントと女子、人気について主に執筆。共著に「女子会2.0」がある。また、TBS RADIO 文化系トークラジオ Lifeにも出演している。

■放送情報
日曜劇場『A LIFE〜愛しき人〜』
毎週日曜よる9時〜9時54分
※1月22日(日)放送の第2話はよる10時09分までの15分拡大
出演:木村拓哉、竹内結子、松山ケンイチ、木村文乃、菜々緒、及川光博、浅野忠信ほか
(c)TBS
公式サイト:http://www.tbs.co.jp/ALIFE/

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