高橋努が語る、サイコパスを演じる難しさ Huluドラマ『代償』インタビュー

『代償』高橋努インタビュー

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ーーお客さんにはちゃんと伝わってるということでは?

高橋:そうだといいのですが。もう十数年も役者を続けているので、上手く見せる方法はある程度心得ているつもりです。でも、そういう部分をお客さんにアピールしたいとは思っていない。もちろん、監督や演出から望まれればやりますが、それよりも自分の根本的な部分にある人間性や役者としての味など、自分の中から滲み出てくるもので勝負していきたい。究極的に言えば、何もしなくても良いのかなって。

ーー何もしないのは逆に勇気がいりますね。

高橋:最初はこういう考え方を馬鹿にされることもありましたが、今はこのスタイルで仕事をもらえるようになってきて、間違っていなかったと思うことができています。以前、生瀬(勝久)さんから「こんなに何もやらない奴はいない。だけど、それが通用してきた」と言われて号泣したことがありました。なにもやらないことが良いわけではないが、内面だったり他に勝負するところがあるんじゃないか、と常々思っています。

ーー高橋さんは、『フジコ』と『代償』の2作品のHuluオリジナルドラマに出演していますが、Huluやネットドラマにはどんな印象を持っていますか?

高橋:まっすぐ勝負してる印象は強いです。『代償』がR-15指定であるように、地上波放送では絶対できないようなことに挑戦していますし、映画並みのクオリティでドラマが制作されているのは画期的ですよね。出演者側としては、作品制作に集中できるのもいいです。

ーーまとめて一気に見ることができるのも便利ですよね。

高橋:そうですね。周りの友達にも、配信が更新される間は観ないで、配信完了後に一気見する人もいるみたいで。いつでもどこでも繰り返し観れるのも便利。『代償』にも、一度観ただけでは理解しきれない部分があると思うので、特にサスペンスものとの相性は良いかもしれませんね。

(取材・文=泉夏音/写真=林直幸)

■作品情報
Huluオリジナルドラマ『代償』
第1話、第2話配信中
※11月25日(金)より第3話の配信スタート
監督:後藤庸介、村上正典
出演:小栗旬、高橋努、淵上泰史、柳英里紗、栁俊太郎、高梨臨など
原作:伊岡瞬 『代償』(角川文庫)
製作著作:HJホールディングス
『代償』公式サイト:http://drama-daisho.com/

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