石井杏奈が映画・ドラマに引っ張りだこの理由ーー『四月は君の嘘』など出演作から探る

石井杏奈が発する存在感

 また、現在の石井の魅力は「画面に映った時の存在感と、どんな色にでも染まれる順応性。それと何より動きのあるシーンでの表情がいい」と映画プロデューサーは語っていた。セリフ回しや「どう魅せるか」というテクニックは、経験を積んでいくことにより大きく変化していくのだろうが、こうした特徴は自身の持つ潜在能力によるものが大きい。さらに動きのあるシーンが魅力的という部分では、元々石井は“E-girls”のパフォーマーとして、動きで感情を表現することは得意としており彼女の大きな特徴なのかもしれない。

 今後も、昨年の東京国際映画祭・日本映画スプラッシュで上映された映画『スプリング、ハズ、カム』(2017年公開予定)で人気落語家・柳家喬太郎の娘役を演じるほか、『たたら侍』(2017年公開予定)では時代劇に挑戦するなど、出演作が続く。「もっとお芝居を追及していきたい」と志を高く女優業に挑む石井。今後の更なる飛躍が期待される若手注目女優だ。

■磯部正和
雑誌の編集、スポーツ紙を経て映画ライターに。基本的に洋画が好きだが、仕事の関係で、近年は邦画を中心に鑑賞。本当は音楽が一番好き。不世出のギタリスト、ランディ・ローズとの出会いがこの仕事に就いたきっかけ。

■公開情報
『四月は君の嘘』
公開中
監督:新城毅彦
脚本:龍居由佳里
原作:『四月は君の嘘』新川直司(講談社「月刊少年マガジン」所載)
出演:広瀬すず、山﨑賢人、石井杏奈、中川大志、甲本雅裕、本田博太郎、板谷由夏、檀れい
配給:東宝
(c)2016映画「四月は君の嘘」製作委員会 (c)新川直司/講談社
公式サイト:kimiuso-movie.jp

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