『TOO YOUNG TO DIE!』初登場1位を機に、映画監督クドカンのこれまでの興行実績を振り返る

クドカンの興行実績を振り返る

 つまり、宮藤官九郎にとって『TOO YOUNG TO DIE!』は、あくまでも客観的には、映画監督として起死回生の一作としなくてはならないタイミングであり、そこで今回きっちりと結果を残したということになる。もっとも、舞台演出家として、脚本家として、役者として、そしてミュージシャンとして、超多忙でありながら、それでも3〜4年に1本というペースでコンスタントに映画を監督してきた宮藤官九郎にしてみれば、ヒットしようが失敗しようが、今後も粛々と映画を撮り続けていくだけだろう。『TOO YOUNG TO DIE!』の手慣れた仕上がりは、宮藤にとって映画監督という仕事が自身のライフワークの一つとして完全に軌道にのったことを証明している。

■宇野維正
音楽・映画ジャーナリスト。「リアルサウンド映画部」主筆。「MUSICA」「クイック・ジャパン」「装苑」「GLOW」「NAVI CARS」ほかで批評/コラム/対談を連載中。著書『1998年の宇多田ヒカル』(新潮新書)発売中。Twitter

■公開情報
『TOO YOUNG TO DIE!若くして死ぬ』
6月25日(土)全国ロードショー
監督・脚本:宮藤官九郎
出演:長瀬智也、神木隆之介、尾野真千子、森川葵、桐谷健太、清野菜名、古舘寛治、皆川猿時、シシド・カフカ、清、古田新太、宮沢りえ
製作:アスミック・エース 東宝 ジェイ・ストーム パルコ アミューズ 大人計画 KDDI GYAO
制作プロダクション:アスミック・エース
配給:東宝=アスミック・エース
(c)2016 Asmik Ace, Inc. / TOHO CO., LTD. / J Storm Inc. / PARCO CO., LTD. / AMUSE INC. / Otonakeikaku Inc. / KDDI CORPORATION / GYAO Corporation
公式サイト:TooYoungToDie.jp

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