エッセイの記事一覧

(74件)

エッセイの記事一覧です

『猫を棄てる』村上作品のルーツを辿る読書

村上春樹が描く「異界」のルーツを辿る ノンフィクション『猫を棄てる』の読み方

本書『猫を棄てる 父親について語るとき』でまず注目したいのが、その成り立ちだ。『文藝春秋』2019年6月号が初出であるノンフィク…

村山早紀『心にいつも猫をかかえて』評

猫と生きる覚悟と幸せを描くーー村山早紀『心にいつも猫をかかえて』評

猫がいる人生と、猫がいない人生とではどちらが幸せなのでしょう。家のソファや日当たりの良い路地で寝ている猫は、見る人の心をなごませ…

『コロナの時代の僕ら』から読み取れること

『コロナの時代の僕ら』から考える、コロナ禍とミステリ小説の相似

中国から世界へと広まり、各国で猛威をふるう新型コロナウイルス感染症。なかでも爆発的に感染者が増加し、多くの死者がでているのがイタ…

滝沢カレンの“自由なレシピ”に挑戦

滝沢カレン節のレシピ本『カレンの台所』はちゃんと使えるの? 話題の“鶏の唐揚げ”を作ってみた

分量の記載、いっさいなし。日本語のルールにも縛られない、自由すぎるレシピ本が誕生した。その名も『カレンの台所』(サンクチュアリ出…

パルプ・フィクション現象に出口はあるか

出版業界が陥るパルプ・フィクション現象に出口はあるか 『パルプ・ノンフィクション』が伝える、紙の本への情熱

本書を読んで、大いに共感し、激しく胸を揺さぶられた。出版業界の内側を書いた本だからだ。著者とは立場が違うが、私も文芸評論家という…

『クズより怖いものはない』を読んで

まずは自分が「クズ」と認めるのが大事? カレー沢薫『クズより怖いものはない』には多様性社会へのヒントが詰まっている

あなたは「クズですね」と言われたら、どんな反応をするだろうか。「何を言うんだ!」と怒り出すだろうか? それとも「お前のほうがクズ…

そわんわん&とどろんが示す価値観

人気YouTuber そわんわん&とどろん、なぜ好感を持てる? 正反対なふたりの共通点とは

日本のTVのバラエティ番組で行われている外見いじりや、自分の容姿を自虐するネタ・芸人が苦手だ。しかし「ブス」を自称するインフルエ…

作家が紡ぐ愛猫家の心に寄り添う猫エッセイ

猫を失った悲しみは猫でしか埋まらないーー『心にいつも猫をかかえて』は愛猫家の心に寄り添う

ねこライター。そんな肩書きを名乗り始めて、もうすぐ5年になろうとしている。振り返ってみればこの5年で色々な「猫脈」が生まれ、愛猫…

加藤シゲアキ初エッセイで描かれる旅と別れ

加藤シゲアキ『できることならスティードで』を読むと、バイクで旅に出たくなる

バイクの免許が欲しくなるのはこういう本を読んだときだ。加藤シゲアキ著『できることならスティードで』が3月6日に上梓された。本書に…

伝説の書『八本脚の蝶』レビュー

伝説の編集者・二階堂奥歯はなぜ25歳でこの世を去ったのか? 『八本脚の蝶』復刊に寄せて

ビブリオフィリアによる文章  二階堂奥歯の名をご存じだろうか。『八本脚の蝶』というなんとも蠱惑(こわく)的なタイトルの書物の著…

宮下草薙の「エモい関係」を読む

宮下草薙、独自のコミュニケーションに垣間見る“エモい関係” 『宮下草薙の不毛なやりとり』を読む

『宮下草薙の不毛なやりとり』を読むと売れっ子草薙は宮下なしには誕生しなかったことがわかる。  太田プロの養成所で出会ったふたり…

『水どう』はなぜこれほど長寿番組に?

『水曜どうでしょう』はなぜ長寿番組になった? 藤村忠寿『笑ってる場合かヒゲ』が示す、その方法論

藤村忠寿、通称「藤やん」と言えば『水曜どうでしょう』のチーフディレクターとして、豪快な笑い声の人というイメージを持っていた。最近…

てんちむ『わたし息してる?』依存体質のセオリー

YouTuberとして成功するのはどんなタイプか? てんちむ『わたし息してる?』が示す、依存体質のセオリー

てんちむの『私、息してる?』が発売3日で10万部突破と話題になっている。ここではてんちむ本を取り上げながら、昨今のYouTube…

永田カビ、人生そのものを漫画化する苦悩

永田カビ『現実逃避してたらボロボロになった話』が描く、エッセイ漫画家の葛藤と決意

永田カビの新刊、『現実逃避してたらボロボロになった話』が、11月7日にイースト・プレスから発売された。永田は、当時タイトルを目に…