【漫画メシ】残った餅はどう食べる? お雑煮に飽きた人にもおすすめしたいアレンジレシピ4選

 日本ではおもに正月に食べられている餅(もち)。なぜ正月によく食べられるようになったのか。その起源には諸説ありまだよくわかっていないが、平安時代に開かれていた儀式「歯固めの儀」ではないかという説がある。

 これは正月の三が日に硬いものを食べることで歯を丈夫にするというもので、鏡餅やスルメなどが出されていたとのこと。この儀式が、現在に受け継がれているのではないかというのだ。

 起源はともかく、日本人に「正月には餅」という意識が刷り込まれていることは、確かなのでは。今回は漫画メシのなかから、正月にでも残った餅のアレンジレシピにもぴったりな餅に関する料理を紹介したい。

もちザニア『山と食欲と私』

 信濃川日出雄原作の漫画、『山と食欲と私』。登山と食をテーマにした内容が高い人気を集めている。

 主人公の日々野鮎美が新年初の登山で作った餅を使った料理が「もちザニア」だ。じゃがりこのような硬めでしょっぱいスナック菓子をメスティンに敷き、牛乳をかける。そのうえにミートソース、スライスした餅、チーズを重ねて、じっくり加熱して完成だ。

 スナック菓子と餅、ミートソースとチーズが絶妙な味のハーモニーを生む。余ってしまった餅を計画的に、そして美味しく消費できることも嬉しい要素といえそうだ。非常に画期的かつ簡単な料理だけに、YouTubeでも多くのユーザーが再現動画を投稿している。

カネ餅『ゴールデンカムイ』

 野田サトル原作の大人気漫画、『ゴールデンカムイ』に登場した餅を使った料理が、カネ餅だ。

 秋田県の阿仁地域でマタギをしていた谷垣源次郎が語った料理で、阿仁マタギたちの非常用携帯食だったとのこと。

 丸いものと楕円の2つが1セットになっているもので、米粉に水を加えて味噌か塩を混ぜ、よくこねて葉っぱに包み、囲炉裏の灰の下で蒸し焼きにする。谷垣はこれにクルミを混ぜる工夫を見せた。また、戸沢マタギではカネ餅に味噌は厳禁なのだそう。

 このカネ餅は実際に秋田の阿仁や仙北のマタギが非常用携帯食として、クマ狩りの際に携帯していたとされる。寒さの中でも凍らないことが、遭難など「いざという時」に役立つのだといわれている。

胡椒餅『食戟のソーマ』

『食戟のソーマ』で、幸平創真が作った料理が胡椒餅だった。この料理は実在するもので、台湾の屋台でよく食べられているものなのだそう。

 この胡椒餅はコショウを利かせたXO醤で味をつけた肉餡とネギを生地で包み、石窯で焼くもの。八角や五香粉も良い香りを演出し、美味しさを引き出す。

 料理漫画として人気を博した『食戟のソーマ』で取り上げられたことや台湾で絶大な支持を集めている胡椒餅だけに、YouTubeでも多くの再現動画が投稿されている。

葱油餅『美味しんぼ』

 真山夫妻が所有する別荘で大雪に見舞われ、孤立してしまった際に山岡士郎が有り合わせ
の食料でに作ったのが、葱油餅だった。

 山岡は小麦粉をこねて生地を作り、ごま油をかけたあと、ネギを載せて練り上げる。その後フライパンで焼き、葱油餅を完成させた。喜び勇んで食べた栗田は「表面はパリパリで、中はしっとりと柔らかい。中国風のパイですね」と、味を絶賛していた。

 葱油餅も主に台湾で食べられている料理で、日本でも高い人気を誇っている。『美味しんぼ』も、周知に一役買ったようだ。

 さまざまなバリエーションがある餅に関する料理。一気に飲み込まないよう注意しながら、味を楽しみたい。

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