【漫画】リストラされた男性が社長に拾われて恋人のふり? Twitterで話題『かぞくの肖像』が泣ける

ーー今回の作品を描くにあたり、印象に残っているシーンはありますか? 

結木:仙波の父親が死刑囚だとわかるシーンの台詞を考えているときは楽しかったです。特に「あの人のことは誰も許さない だから死刑になるんです …当然の報いだ なのに 悲しかった」は印象に残っている台詞ですね。

ーー良いか悪いかという二元論ではなく、曖昧なものを許容する大切さを『かぞくの肖像』は描いている印象を受けました。

結木:仙波の父親は死刑囚で世間からは憎まれているけれど、息子から見ると父親との楽しい思い出もある。そういった複雑な人間の心理を描きたかったんです。人間は多角的に見なければ分からないことが多いと思うので。例えば、パワハラ上司だって、家ではいい父親かもしれないですし(笑)。

 またフィクションというクッションを挟むことで、Twitterでつぶやくと炎上するようなことも相手にうまく伝わるのかなと思いますね。「死刑囚の父親が死んでほしくない」と発言したらバッシングを受けてしまうかもしれませんが、創作漫画にすると共感する人も増えると感じています。

ーー結木さんは今後どのような物語を描いていきたいですか?

結木:本作を描いたのは2年前なのですが、当時は父親のことについて考えを巡らすことが多かったので、家族を題材にした作品を描いていました。でも今後は家族以外の関係性についても描いていきたいと思っていますね。

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