関ジャニ∞安田章大が伝えたかった“生と死”の尊さーーソロ写真集『LIFE IS』のメッセージを読む

関ジャニ安田が写真集で伝えたかった思い

 彼が見つめているのは、伝え合い、助け合うことで強く繋がっていく“心の輪“。心の声を知り、その経験値をシェアすることで、明日を生きていく手を取り合える。誰もが踏み込むことに臆病になる時代だから、先に自らを公開することでその一歩を踏み出せるようにしてくれたのだと、この写真集を握る手に力が入る。

 彼はこれからも「無理をしない」をモットーに、芸能活動を続けていくという。ライブドキュメンタリー映像でも、苦しむ姿を隠すことはしない。「これ以上自分ができないパフォーマンスはもうしません」と自分なりのラインを見定める。それは、どこか限界を決めるように感じられるかもしれない。だが、むしろそこがはっきりとすることで、できる範囲のことをより全力で取り組めるとも言える。いつか必ず死が訪れることを悟ったときに、精一杯生きようとするのと同じように……。

 表紙を飾った写真は、撮影中のトラブルを経て、奇跡的に雪が降ってきた「ラッキーな」1枚だという。そう、私たちが生きる世界は厳しいけれど美しい。そんな広い世界を見ようとせずに、誰かが決めたラインばかり見つめて、自分の頑張り方を、生き方を見失っていないだろうか。この写真集は、安田の生と死を通じて、私たち自身が生と死に向き合うきっかけをくれる命の贈り物だ。

■書籍情報
安田章大写真集『LIFE IS』
著者:安田章大
撮影:岡田敦
出版社:マガジンハウス
定価:4,950円(税込)
出版社サイト

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