トータルテンボスが選ぶ、“お茶を飲みながら”楽しみたい3冊 驚きの連発だったサスペンスとは?

トータルテンボスが選ぶ、おすすめ書籍3冊

寄席に来てくれる観客のために作り続ける新作漫才

トータルテンボス
——今回発売されるDVD『トータルテンボス全国漫才ツアー2019「CHATSUMI」』には、大阪・なんばグランド花月で開催した昨年の全国ツアー最終公演の様子が収録されていますが、改めて全国ツアーを振り返ってみていかがでしたか?

大村:手応え十分のツアーでした。毎年、その前の年のツアーを超えようっていう気持ちでやっていて、中には超えられなかったなと思う年もあるんですけど、昨年に関してはすごくよかったというか。

藤田:歴代1位といってもいいくらいの出来でしたね。

大村:毎年、藤田へのイタズラを幕間のVTRとして流してるんですけど、毎年ネタがイタズラに(笑いの量で)負けてしまうというか。イタズラは必ずウケるので、どこまであの笑いの量に近づけるかを課題として漫才をやっているんです。今年もイタズラに勝ったとはいえないですけど。

藤田:完敗はしなかったよね?

大村 うん、善戦できました。

藤田:イタズラと漫才って、お腹が減ってる時のポテトチップスとカレーみたいなもの。ポテトチップスは絶対においしいけど、腹が減ってる時はカレーに勝てないじゃないですか。……あれ、この例えあってる?

大村:うーん、俺はポテトチップスを選ぶかもってちょっと思っちゃった。

藤田:両方おいしいのはわかってるけど、ポテトチップスでお腹いっぱいになるのは嫌じゃない?

大村:それはわかる。漫才もイタズラも懸ける情熱は同じくらいあるんですけど、ネタは(ライブで披露する以上)その場限りの作品ですし、何回も何回も2人ですり合わせて作っていくものじゃないですか。

藤田 カレーも煮込むほどうまくなって、初日とは違う味になりますから。

大村 だから確かに、漫才とイタズラはカレーとポテトチップスみたいなものなのかもしれないですね。

——DVDを観させていただきましたが、漫才中に起こったハプニングを撮り直すことなく、そのまま入れていましたね。

藤田:漫才だとハプニングも笑いに繋がりやすいので、切らないほうが自然なんじゃないかということになりまして。

大村:ハプニングをよしとするかどうかっていうのは漫才がネタである以上、難しいところですけど、まぁ笑いは起きますからね。念のため撮り直しもしたんですけど、笑いの流れが変わってしまうということで結局、そのままでいいんじゃないかということになりました。

——今でこそ全国ツアーを開催する芸人さんは多くなりましたが、トータルテンボスさんは2006年から47都道府県を回るなど全国ツアーの先駆者といっても過言ではありません。

大村:厳密に言えば僕らより前からやっている方ももちろんいましたけど、47都道府県ツアーを始めて全国ツアーといえばトータルテンボスっていうイメージを持ってもらえるようになりました。

藤田:全国ツアーってネタを成長させることができるんですよ。初日公演でおろしたネタが何ヶ所か回っていくうちに全然違うネタになっていく。そういう意味で、すごくいい場ですよね。

大村:1ヶ所でダメだったなと思ったネタも、やり続けるうちに大化けする可能性もあるところは、全国ツアーのよさですよね。ネタ順も、最初に僕らがいいと思ったものからどんどん変わっていくのもいいところで。今年は優劣はもちろんありますけど、これはダメだなって思うネタがなかったのもよかった。

藤田:寄席でできる実践向きのネタができたなと思ってます。

トータルテンボス

——新作漫才を作り続けるモチベーションって、どんなところにありますか?

藤田:やっぱり寄席ですよね。賞レースがあった頃は自分たちのためにやってる気持ちが強かったですけど、今は目の前にいるお客さんのために漫才をしているところがあるっていうか。

大村:『M-1グランプリ』の出場資格がなくなって2〜3年、喪失感みたいなものを引きずってた時期もありました。でも、ネタをなんでやってるかっていったら、藤田が言ったように寄席を観に来てくれるお客さんがいるからなんです。コロナで自粛期間があって劇場を離れて、あの日常は当たり前じゃなかったんだなってより感じましたし、今は劇場でできるネタを磨いていけたらと思っていますね。

——今年の全国ツアーは新型コロナウィルスの影響で中止となってしまいました。

大村:残念ですけど、何かしらのかたちでライブができればいいなとは思ってますし、1日でも早く終息して来年、全国ツアーがやれるといいですね。

——では、最後にDVDの見どころを改めて教えてください。

大村:僕たちなりの渾身のネタと漫才が収録されているので、楽しんでいただけると嬉しいです。1つ、セールスポイントを挙げるとしたら、特典映像。

藤田:あぁ、あれね(笑)。

大村 SUSHI★BOYS(https://www.youtube.com/channel/UCriA6OetuAB_S9UCnvR-HdQ)っていうYouTubeチャンネルを一緒にやってる後輩たちとのロケは観てもらいたいですね。世の童貞諸君よ、AVを観るならこのDVDを観てくれ! と言いたい。

藤田 AVよりいいよね?

大村 エロいし、笑えます。

藤田 まぁ、俺たちって変わったレシピを持ってるわけじゃないし、特殊なことをやっているわけでもない。けど、シンプルな強みはあるので楽しんで観てもらえたら嬉しいですね。

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DVD『トータルテンボス全国漫才ツアー2019「CHATSUMI」』

CHATSUMI
価格:4180円(税込)
【本編】
<漫才>(収録日:2019年12月8日大阪・なんばグランド花月) 
のど自慢/リーガル/ハラスメント/ギャグ/AI/いろんな職業
<今日のいたずら> 
カオマンガイ/空振りサッカー/クラッカー弁当/ブラ日焼け/バス
【特典映像】
「チームトータルが森林でバーベキュー! コテージでボケましょう!」
(C)2020 吉本興業

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