『ONE PIECE』ニコ・ロビンの戦闘力は? “ハナハナの実”だけではない、知識の強さに迫る

 ところで、悪魔の実の能力というものは、それを持つ者や使い方しだいで、何倍も強くなるということが明かされている。それはこれまでにも、数々のエピソードのなかで証明されてきた。「空島編」で、長らく神として君臨してきた絶対的な存在であるエネルのゴロゴロの実の能力=(電撃)が、ゴム人間のルフィには無効であったことや、「インペルダウン編」にてMr.3のドルドルの実の能力がマゼランのドクドクの実に対して健闘していたのも印象深い。それに、エースのメラメラの実のチカラは、赤犬・サカズキのマグマグの実には敵わなかった。こういったチカラの“相性”によって戦況は大きく変化するし、格下の者が格上の者に勝利してしまうことだってあるのだ。ヤミヤミの実の能力者である“黒ひげ”こと、マーシャル・D・ティーチなどがまさにそうだろう。

 そこでロビンという人物にフォーカスすると、彼女には知識という圧倒的なチカラがあることが分かる。それはときとして、彼女自身が有する悪魔の実の能力よりも強力なものだ。麦わらの一味加入時から大きな戦力であったロビンだが、個々が力をつけてきた現在の彼らのなかで、実際のところ彼女は何番目に強いのだろうか。知識を勝負の糧とするロビンであれば、闘う環境や状況により、ヘタするとれば……。もともと汎用性の高いハナハナの実の能力は、彼女の得る知識によってどこまでも強力なものとなるだろう。ポーネグリフを読むことが世界で唯一可能であり、歴史を重んじ“温故知新”で生きる彼女は、これからも強くなっていくはずである。

■折田侑駿
1990年生まれ。文筆家。主な守備範囲は、映画、演劇、俳優、服飾、酒場など。最も好きな監督は増村保造。Twitter

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「漫画」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる