『約束のネバーランド』読者を惹きつけるポイントは? 緻密なストーリーと頭脳戦の魅力

『約束のネバーランド』ポイント解説

ヒットの裏側には緻密に練られたストーリーがあった

 『約束のネバーランド』はアニメ・映画になるほどの人気作品。この物語がここまで人気な理由は、なんといっても緻密に練られたミステリーの完成度にあるだろう。冒頭に「最新刊では敵味方入り乱れての激しい頭脳戦が繰り広げられている」と表現したが、「頭脳戦」というところがこの物語のポイント。約束のネバーランドは『NARUTO』や『ワンピース』のように忍術や必殺技を繰り出して戦うタイプの物語ではない。謎を解き、敵を欺き、そして仲間と知恵を出し合う頭脳戦が魅力の物語だ。

 この物語では、1巻の冒頭から数多の伏線が張られている。まず、テストと評して行われる学力チェックの異常さ、孤児院のはずなのに最高年齢が12歳という幼さ。これらの伏線はすでに回収済みだが、レイの親の謎や鬼とエマとの約束など、回収されていない伏線もまだ多く残っている。これらの伏線がどれも上手く絡み合い、一つの伏線が回収されてもまた新たな謎が出てくる。緻密に練られたストーリーがあってこそできる、読者を飽きさせることのない展開がファンを惹きつける魅力となっているのだろう。

2020年『約束のネバーランド』のすべてが明らかに!?

 現在『約束のネバーランド』は、2020年1月に17巻が発売されたばかり。作者は連載当初から20巻以内で物語を終了することを明らかにしている。それを考えると残り3冊分。ジャンプコミックスの1冊は週刊誌約2~3か月分に該当する。18巻の発売予定日が3月4日とされているため、この物語では約2か月程度とみていいだろう。つまりコミックス派の人にとってはあと半年程度、本誌派の人にとってはそれよりも短い期間で『約束のネバーランド』は終わりを迎えると推測される。

 アニメ2期の放映、実写映画の公開、そして物語の終焉。このすべてが今年中に起こると予想される。ファンにとっては、『約束のネバーランド』漬けの1年となることだろう。

■水城みかん(みずき みかん)
経理・フィットネス・Amazon系を中心に各種Webメディアにて執筆。趣味は漫画・アニメ。AlexaとVODに依存したひきこもり生活を満喫中。

■書籍情報
『約束のネバーランド 17巻』
定価:本体440円+税​
出版社:集英社
公式サイト

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