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ヘヴィメタルと言えば革だのイガイガの錨だの鎖だのといったSMチックなアイテムがお約束。決まりきった様式があるから逆に、他のバンドとの差別化もつけにくいが。このバンドが出てきた時は、その発想の斬新さとあまりのアホらしさに爆笑した。ベース&ヴォーカルのブラッキー・ローレスの衣装の股間にガッツリ、丸型電動ノコがはめ込まれていたのだ。
L.A.メタル全盛期の84年にデビューした彼らだが、このデビュー・アルバムに収録予定だった曲の詞がワイセツだということでレコード会社と早くも一悶着アリ。当時、公式発表されていたメンバーのプロフィールも“母親がヘルス・エンジェルスのメンバーで云々”というような文句に始まり、どこまで本当だかよく分からないような凄まじい経歴を並べ立て、札付きのワルの集団という触れ込みでメジャー・シーンに登場。でも見た目や肩書きのドギツさ、狂気じみたステージ・パフォーマンスとは裏腹に、ヘヴィメタルとオーソドックスなR&Rのテイストをあわせ持ったサウンドは意外ととっつき易い面もあった。
バンドはブラッキーのワンマンっぷりが祟ってか、メンバー・チェンジを繰り返した末ひとりになったり、92年にアルバム『CRIMSON IDOL』で息を吹き返したりと不安定な活動を続けていたが、ギタリストのクリスが戻ってきたこともあり、何だかんだ言って結局、活動継続中。……まだついてんですかね、電動ノコは。

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