うしろ髪ひかれ隊の記事・ニュース・画像一覧

うしろゆびさされ組の解散と入れ替わりで結成された、おニャン子クラブ内ユニット。うしろゆびを引き継いでアニメ『ハイスクール！奇面組』主題歌を歌い、続いて同枠の新アニメ『ついでにとんちんかん』主題歌も。
メンバーは工藤静香、生稲晃子、斎藤満喜子の３人。今でこそ、キムタク夫人・工藤が在籍していたユニットとして語られるが、結成当時はかわいらしい生稲が一番人気で、デビュー曲「時の河を越えて」では彼女がセンター。まあ、２曲目「あなたを知りたい」では斎藤がセンターに来たりと並びは毎回変わってたので、あえて１人を突出させない方針だったのかもしれないが。
うしろゆびはコミカルさが味だったのに対し、うしろ髪はユニット名はともかく、カッコよさがあった。特に「メビウスの恋人」の追い掛け合うようなコーラス。まさにメビウスの輪のごとく、永遠に求め合う恋人たちのイメージがファンタジックに歌われている。「時の河を越えて」の間奏での３人それぞれに踊る振りも、見入ってしまうほどスタイリッシュだった。
シングル曲は夕暮れの雰囲気のものが多く、それまでのおニャン子にない"大人"な感じ。おニャン子の曲の多くを作・編曲してきた後藤次利だが、うしろ髪から工藤の初期ソロ曲での充実ぶりには目を見張る。あの３人という素材あってこそだろうが、うしろ髪のアルバム『BAB』で顕著なように、琴線のツボを突くメロディが随所に盛り込まれていて。
おニャン子時代にリリースしたのはシングル２枚とアルバム１枚で、あとは解散後の活動。それも工藤がソロで本格的にブレイクしていくに連れ有名無実となり、自然消滅した。"おニャン子"とか"工藤が在籍"というフィルターを外し、単純に３人組アイドルとして見ても、キャンディーズ以来ともいえる高レベルでのバランス感があっただけに、フェイド・アウトは惜しまれたが。　（斉藤貴志）