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カントリーやフォークといったルーツ・ミュージックを、ポップかつオルタナティヴに解釈し現代に甦らせる。——これが昨今のオルタナ・カントリー・シーンでの主流だが、シンガー・ソングライター、ティム・イーストンもそんな手法で、伝統に新しい息吹を吹き込む一人だ。
90年代中頃、オハイオ州をベースに活動していたへインズ・ボーイズの解散後、イーストンはアルバム『Special 20』(98年)でソロ・デビュー。ナッシュヴィルの敏腕プロデューサー、ブラッド・ジョーンズを迎え、パワーポップ風味のルーツ・ロックで脚光を浴びた。そして、『The Truth About Us』(01年)では、ウィルコのメンバーがバックを固め、ループやサンプリングを取り入れた更なる斬新なサウンド・アプローチを呈示。バーズばりのフォーク・ロックからベックにも通じるハイブリットなルーツ・チューンまでを、万華鏡のように展開する。
しかし注目すべきは、イーストンの歌い手としての魅力だろう。ボブ・ディランを彷彿とさせるしわがれ声で、うつむき加減に自己の内面を綴っていくような歌唱は、あまたいるシンガー・ソングライターの中でも、頭一つ抜きん出た存在感を放っている。

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