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ザ・ジーザス・リザードのサウンドは、不快感を感じるギリギリの線上にある、うるさく露骨で高圧的なロックンロールという印象がつきまとう。音楽へのアプローチこそしばしば単純なものだったりするが(例えばデビュー・アルバム時の編成は、トリオにドラム・マシンを加えたものだった)、バンドの活動を牽引してきたのは常にその悪名高きフロントマン、デヴィッド・ヨウの気紛れな感性だった。89年に発表したEP「ピュア」でロック界になぐり込みをかけた彼らは、91年のアルバム『ゴウト』で自らのスタイルを確立することに成功——気取りを捨て、聴衆と同じ目線に立って自分たちの主張を伝え始めたのだ。その鋭角的で贅肉を削ぎ落としたロック・スタイルはケンカ腰と言っていいほどアンチ・ポップであり、また、下品で騒々しいライヴは今や伝説的でさえある。
ザ・ジーザス・リザードは約6年間をインディ・レーベル<タッチ・アンド・ゴー>で過ごした後に<キャピトル>と契約を結び、96年に『ショット』を、そして98年には『ブルー』を発表している。

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