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インドの伝統音楽であるバングラとイギリスのドラムンベースを異種間交配させたタルヴィン・シンは、凄腕のタブラ奏者であり、同時にテクノロジーを巧みに操るコンポーザー/アレンジャーだ。
イーストロンドンで生まれ育ったインド系2世の彼は、5歳からタブラを叩き、ごく普通のイギリス人少年と同様にパンクやアシッド・ハウスにも親しんできた。16歳の時に祖父が住むインド北西部に位置するパンジャブ地方へと渡りタブラを修得。帰国後、サン・ラ/ビョーク/フューチャー・サウンド・オブ・ロンドンといった数々の大物アーティストとの共演を果たす。95年から、ロンドンの<Rocket>にて、自らが主催するパーティー<Anokha>(パンジャブ語で「ユニーク」の意)を開始。この時点で、自身の作品を発表していないにも拘らず、イギリスを代表するミュージシャンに成長していたのだ。
98年、ソロ名義による1stアルバム『O.K.』を発表。この作品には、クリーヴランド・ワトキス/バイロン・ウォーレン/ビル・ラズウェルやインドの古典音楽家たちに加え、坂本龍一とネーネーズも参加。7曲目の「O.K.」には、"ミサワセラミックホーム沖縄"という意味不明のサンプルネタもこっそりと挿入されている。これぞ、アジアン・ウェイ? ——とにかく、この他にも世界各国の多種多様なアーティストとの共演とプロデュースをこなし、過去と未来、西洋と東洋の哲学/精神を驚異的に融合させてきたのだ。さらに、皮肉な言い方をすれば、インドの伝統と西欧諸国による侵略の歴史はここでも実を結んだのである。

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